2014年7月末、世界のイノベーションの中心と言われるイスラエルのテルアビブ市に、日本を代表するインキュベーターであるサムライインキュベートがコーワーキングスペース「Samurai House in Israel」(SHI)をオープンした。SHIのオープニングパーティーの模様をAniwoの寺田彼日CEOに伝えてもらった。以下はそのリポートだ。
イスラエルから世界を狙う起業家が集う
Samurai House in Israelオープン
SHIのミッションは、「イスラエル経由、世界行き」。
多くのスタートアップが集まるロスチャイルドストリートの目の前にオフィスを構え、「日本、イスラエルそして世界をつなぐハブになる」というビジョンを掲げて活動を始めている。
SHIのオープニングパーティーでは、サムライインキュベート代表取締役の榊原健太郎CEOが日本での実績とイスラエルでの活動計画を紹介。その後、IJCC(イスラエル日本商工会議所)理事役員の岡田一成氏と、現地のベンチャーキャピタルlool venturesゼネラルパートナーのアヴィチャイ氏によるパネルディスカッションが行わた。ビジネスでイスラエルと日本をつなぐことで、お互いの強みを発揮し、世界にイノベーションをもたらす大きな可能性があるということ、その一方で両国間の十分な情報共有がされていないことなど、将来の展望と現状の課題に関する議論が行われた。
プログラムの最後は、SHIへ入居する起業家3組によるプレゼンテーション。50名以上のイスラエル人投資家、弁護士や会計士などのプロフェッショナル、スタートアップ関係者、政府関係者から質問が飛び交い、活発な議論、交流が行われた。
SHIの活動とオープニングパーティー当日の様子は、イスラエルのIT系有名メディアTelecom Newsでも紹介されるほど注目を集めており、オープン以降、スタートアップや投資家などの訪問者が絶えない状況。SHIは初年度、50回以上のイベントを主催、また現地エンジェル/VCからスタートアップ5社への投資実行を目指して活動を進めるという。日本とイスラエルをつなぎ、世界に向けてイノベーションを生み出す中心地となるであろうSHIの動向を今後も追っていきたい。
筆者紹介──加藤スティーブ
イスラエルの尖った技術に着目して、2006年にイスラエル初訪問。2009年にISRATECHを設立し、毎月40〜60社のスタートアップが生まれるイスラエル企業の情報を日本へ発信し続ける。2012年にはイスラエル国内にも拠点を設立。イスラエルのイノベーションを日本へ取り込むための活動に着手する。ダイヤモンドオンラインにて「サムスンは既に10年前に進出! 発明大国イスラエルの頭脳を生かせ」を連載。
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