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イスラエルITいろはにほへと第14回

世界初、車車間通信のチップセットを開発したイスラエルの半導体ベンチャー

2014年12月19日 10時00分更新

文● 加藤スティーブ(ISRATECH)

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車車間通信の視覚イメージ

 トヨタ自動車や、Googleの自動運転、運転支援等のニュースがメディアを騒がす日は多い。IEEEの発表によると、2040年には自律型自動車の割合が75%になると予想される。そうしたITS(Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム)時代を迎えるにあたり、自動運転、運転支援を支える車車間、路車間通信用のVLSIを開発する半導体ベンチャーAutotalksの日本のカントリーマネジャーの中松氏にお話を伺った。

Autotalks車車間・路車間通信用チップセット(CRATON、PLUTON)

 まず、このAutotalksを一言で説明すると、世界で初めて車車間通信のチップセットを開発した会社である。ちなみに、世界でこうした車車間通信のチップを開発している会社挙げるとNXPセミコンダクターズなどがある。

 創業は、2008年。日本市場の進出は意外と早く、会社設立から2年後の2010年に事務所を開設。日本市場への進出が早かった理由は、日本はご存知の通り世界展開する自動車メーカーが多く、かつ自動運転の標準化が早く進むのではないかという目論見(当時)があったからである。

Autotalks V2X開発キット(PANGAEA4)

 同社は現在、プロセッサータイプの「CRATON」とトランシーバータイプの「PLUTON」と2種のチップセットを提供。インフィニオンのSLI 97 Hardware Security Module にファームウェアを提供(2014年5月)している。

 自動車のセキュリティは、生死に関わる。車同士が通信するとなると、車間距離を適宜迅速に図る必要がある。

 「自分が実装している道を時速100km の車が逆走してきたらを考えれば、話は分かりやすい。「車」と「車」同士の通信を1秒単位以下で把握することは勿論、周辺に多くの車が走行しており、そうした車がどういう動きをしているかを把握することが、そのまま事故の確率を大きく減らしていくことになる」と中松氏。

 つまり、車車間の通信速度は、とにかく速く同時並行処理できないといけない。中松氏によると、同社の製品スペック上1秒間に2000台以上の車とセキュアな迅速な通信が可能なのである。


筆者紹介──加藤スティーブ


著者近影

イスラエルの尖った技術に着目して、2006年にイスラエル初訪問。2009年にISRATECHを設立し、毎月40〜60社のスタートアップが生まれるイスラエル企業の情報を日本へ発信し続ける。2012年にはイスラエル国内にも拠点を設立。イスラエルのイノベーションを日本へ取り込むための活動に着手する。ダイヤモンドオンラインにて「サムスンは既に10年前に進出! 発明大国イスラエルの頭脳を生かせ」を連載。


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