エンベロープ(envelope)はてつがくてきなモジュールだよ
世の中の音を、耳をすませて、よーくきいてみよう。鳴り始めてから、鳴り止むまでの間に、音の大きさや高さなど、いろいろとへんかしているよ。
たとえば、セミの鳴き声とか、風の音とか、ひこうきのとぶ音とか。ずっと同じ、一定した音なんて、世の中には、なかなかないんだ。
がっきだって、シンバルを「バシャーン」とたたくと、その後は、だんだん音が小さくなっていく。ホルンだったら、音の出始めはやわらかい音だけど、その後でぐぐっと大きくなる。そして息がつづかなくなって、だんだん小さくなる。
こんなふうに、音は始まりと終りがあって、時間によってへんかしつづけるんだ。それを作り出すのが、このエンベロープというモジュールだよ。なんだかてつがくてきだね。
音の始まりは、どれくらいの速さで立ち上がるのか。音はどれくらいの時間で小さくなっていくのか。それを2つのつまみで決めるんだ。
マイクロシーケンサ―(micro sequencer)は自動でえんそうするよ
マイクロシーケンサーは、自動でえんそうするモジュールなんだ。人がひかなくてもメロディーが鳴ったり、リズムをきざんだりするんだ。かっこいいだろ?
4つならんでいるつまみで、えんそうする音程(おんてい)などを決めるんだ。そして、えんそうするテンポも自由にかえられる。じんるいにはふかのうな、ものすごい速びきもできるよ。
でも、つまみが4つしかないから、4つの音しかおぼえさせられない。だけど、メロディーをえんそうするいがいにも、いろんなことに使えるんだ。リズムマシーンとか、ロボットボイスとか、おうようしだいでいろんな音が作れるよ。
【引き続き保護者の方へ】テンポは内蔵クロックの「speed」モードと、他のモジュールからトリガーを受ける「step」モードがあります。また内蔵クロックを出力する「trigger out」を使うと、envelopeを動かしたり、もう一台のmicro sequencerがあれば、同期することもできます。
面白いのは、オーディオ信号の入力も可能なことです。この場合、4つのツマミは音量を設定します。左に回しきると音量はゼロ、右に回しきると音量は最大になります。これを利用して「random」モジュールのホワイトノイズを入れれば、リズムマシンのように使えます。
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