「オーディオ信号」と「コントロール信号」
第一回でしょうかいしたモジュールは、そのモジュールだけで音が出るものや、音を出すためにひつようなモジュールだったんだ。音の発生源(はっせいげん)になるモジュールだったんだね。
のこりの5つのモジュールは、自分では音を出さないよ。
じゃ、なにを出すかって?
「コントロール信号(しんごう)」だけを出すんだ。それによって、他のモジュールを、電気てきに動かすんだよ。
そう言ってしまうと、自分ではなにもしないくせに、えらそうなことだけ言ってる、やーなモジュールみたいだけど、このコントロール信号があるから、シンセは動くんだよ。それに、人間のえらそうな人とちがって、他のモジュールから信号を受けると、その通りに動くよ。
他のモジュールを動かすコントロール信号に対して、音の信号は「オーディオ信号」って言うんだ。まあ、えいごに言いかえただけだけどね。
シンセはおおまかに言って、この2つの信号でなり立っているよ。
コントロール信号は音の高さをかえるものとテンポをつたえるよ
ちょっと話が細かくなるけど、コントロール信号にも、2しゅるいの信号があるんだ。ひとつは「コントロールボルテージ(Control Voltage)」と言うんだ。日本語で言うと「せいぎょでんあつ(制御電圧)」だね。
みんなは、まだ「でんあつ」と言われてもわからないと思うけど、中学生になったら習うよ。ここでは「モジュールのつまみを手で動かすかわりに、電気の値(あたい)をかえて音の高さなどをかえる信号」とおぼえておこうね。
たとえば、つまみを指で回すより、ずーっとはやく音の高さをかえたり。ぎゃくに、人ががまんできないくらいゆーっくりした速さで、じわじわと音をかえたりとかね。
で、もうひとつのコントロール信号は「トリガーパルス」。音を鳴らすタイミングや、テンポを他のモジュールにつたえるんだ。ちょっとにているけど、バルスじゃないよ。
このコントロール信号だけを出すモジュールが、これからしょうかいする「エンベロープ」「マイクロシーケンサ―」「キーボード」なんだ。
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