米Amazonが、長らくウワサされていたスマートフォン「Fire Phone」を発表した。同社のタブレット「Kindle Fire」シリーズと同じく、Androidをベースとしながらも、Amazonのサービスと一体化した独自OS「Fire OS 3.5.0」を搭載している。
本記事では、Amazon.comのページから確認できる機能・スペック面について詳しく見ていこう。
契約付きで199ドル、単体では649ドルから
サービス付きでの格安は追求してない?
まず注目の価格は199ドルから――ただし、これは日本で言うところの実質価格に近いもので、アメリカの携帯キャリアであるAT&Tの2年契約が前提となっている。契約がセットではない、単体価格は649ドル。この価格は32GB版で、64GB版はそれぞれ100ドルがプラスされる。
同社では16GB版の他社スマホ(iPhone 5s?)と同価格とアピールしているが、後述するスペックを考えると、独自機能の魅力を差し引いても、率直なところ、Kindle Fireにあった手頃感はない。なお、現在は予約受付中で、7月25日のリリースと表示されている。
特徴的な前面四隅のセンサー
Amazonサービスと直結した独自のボタン
これまでのスマホに無かった特徴が、本来のインカメラのほかに、端末前面の四隅に設置されたカメラ(センサー)だ。Amazonは「Dynamic Perspective」と呼んでいるが、このセンサーによって、ユーザーの頭の位置などを読み取り、各種の機能を実現する。たとえば、端末を傾けるだけで地図のメニューを表示したり、電子書籍のページを進めることなどが可能。すでにDynamic Perspectiveを活用するためのSDKも公開されている。
また端末側面には「Firefly」と呼ばれる独自ボタンが用意されている。この独自ボタンはメールや連絡先へのアクセスなど、スマホを活用するためのショートカットキーとしても用いられるが、Amazonとのサービスに直結しているという要素も持っている。
たとえば、ユーザーがインターネットラジオを聞いている最中に、Fireflyキーを押すことですぐにその楽曲を購入できるといったイメージだ。雑貨や書籍、DVD、ゲームなどでも同様のことが可能としており、Amazon依存症のユーザーにとっては極めて危険なボタンになること間違いなし(?)。また、Amazonプライムの各種機能もFire Phoneユーザーは利用できる。
(次ページでは、「Fire Phoneのスマホとしての主要スペックをチェック」)