4Kディスプレーの対応馬!?
40V型クラスの小型4Kテレビも続々登場!!
PC用ディスプレーでは現状のところ4K試験放送には対応できない。しかし、4Kテレビの主流である50V型以上は、ちょっとパーソナル用とは言い難いサイズ。低価格はともかく、自分の部屋に置けるサイズのモデルが欲しいと思う人は少なくないだろう。
そんな人への朗報が、今春発売モデルでの40V型クラスの投入だ。40V型はフルHDテレビとしても売れ筋の画面サイズで、個人用どころかリビングで使っている人も多いサイズではある。
しかし、4K映像のもたらす臨場感をしっかりと体感するならある程度の画面サイズはあった方がいい。
広い部屋に置くならば50V型以上、できれば60V型クラスをおすすめするが、40V型クラスならちょっとしたリビングから自分の部屋まで、いろいろな場所で使えてサイズ的な満足度も十分なちょうどいいサイズだと思う。
前ページでちょっと触れた東芝の「REGZA 40J9X」は個人的にも今春発売モデルでもっとも気になっているモデルだ。7月中旬発売予定のため、今回の特集では検証は間に合わなかったが、いずれ改めてじっくりと紹介したい。
40J9Xは、最上位機となる「Z9X」シリーズからタイムシフトマシン機能を省略したモデル。液晶パネルは直下型広色域LED採用のバックライトを備え、高輝度と広色域を実現するなど、画質的にはZ9Xと同等のものとなっている。
今春発売モデルだけに、4K信号は4K/60p/4:2:2/36bit、4K/60p/4:4:4/24bit、4K/60p4:2:0/24bitにきちんと対応。HDCP 2.2にも対応する(HDMI入力3のみ)ので、対応チューナーを使えば4K試験放送の視聴も可能だ。
画質的な実力の高さはZ9Xと同等で、しかも使いやすい40V型サイズとなると注目度はかなり高い。そして、さらに気になるポイントとしては、ゲームなどで重要になる低遅延。
ゲーム向けの画面モードである「4Kゲーム・ターボ」は従来モデルも備えているが、本機では表示遅延を約0.6フレーム(約10msec)にまで短縮。3Dゲームでも約1.1フレーム(約18.3msec)という低遅延だ。ゲームを高画質で楽しみたいという人にはかなり気になるだろう。
また、ソニーが6月14日に発売する「KD-49X8500B」(予想実売価格34万5000円前後)も49V型という小型4Kテレビだ。画面サイズは50V型よりもわずかに小さい程度だが、最近主流の極細フレームを採用したデザインのため、横幅が約109cmと比較的コンパクト。
ソニーのラインナップの場合、そのひとつ上のサイズは55V型となるので、「55V型(横幅約123cm)ではちょっと大きい」と感じる人にはうれしいサイズだ。
こちらも4K/60p(4:2:0/24ビット)に対応し、広色域を再現する「トリルミナスディスプレイ」技術も備える。ユニークなところでは、内蔵スピーカーでは不足しがちな低音を補助するため、別売でワイヤレスサブウーファーも用意していること。これにより、映画などもより迫力ある音で楽しめるようになる。
パーソナルスペースでの視聴環境にも4Kが浸透する?
小型サイズのPC用ディスプレーや、4Kテレビのミドルサイズ投入で、個人専用の4K視聴環境もかなり現実的になってきた。
4K放送や映画コンテンツなどは大画面で見た方がいいのはもちろんだが、静止画や動画撮影も4K対応が増えてきている現在、プライベートスペースで4K映像を楽しみたいというニーズも増えてくるだろう。
なにより、価格的にもより安価なため、多くの人が4Kを導入できる点は大きな価値があると思う。
さて、次回は最新4Kテレビの真骨頂をレポートしたい。各社の最新モデルに搭載された高画質技術の解説をはじめ、最新モデルの新機能も合わせて紹介していく。夏のボーナスに向けて、4Kテレビの購入を考えている人はぜひ読んでいただきたい。
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