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まもなく試験放送スタート!! あなたの知らない4Kの世界 第1回

4K(放送)に関する10のギモンを解決! テレビの基板交換が必要!?

2014年05月26日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

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 6月2日からの4K試験放送の開始が発表され(関連記事)、にわかに盛り上がりを見せる4Kコンテンツ。今年のW杯の放送も前向きに検討されているほか、10月から4K動画配信サービスがはじまる予定で今後も目が離せない。

 放送がはじまることで、「そろそろ4Kテレビを買ってもいいかな」と考えはじめている人も増えているだろう。その一方で「4Kって何?」と思っている人も少なくないはず。そこで、本特集では「4K」についての基本や疑問を解消していく。

Q1:そもそも4Kって何?
A1:水平解像度が4000画素程度の機器やコンテンツ

赤い四角が従来のフルHDとすると、4Kはその4倍の解像度となる

赤い四角が従来のフルHDとすると、4Kはその4倍の解像度となる

 そもそも4Kとは、テレビなどのディスプレー機器の解像度を示した言葉。水平方向の解像度がおよそ4000ドットの表示ができる機器または、映像コンテンツのことだ。

 一般的なところでは、4Kテレビで採用されている3840×2160画素がよく知られているだろう。このほかに、ハリウッドの映画スタジオなどによる業界団体「DCI」が定めているデジタルシネマの4K規格では4096×2160画素もある。これらを総称して4Kと呼んでいる。

 これまでのフルHDは2K(1920×1080画素)だが、映像の解像度が4倍以上になることのメリットは、大画面でも緻密な映像が再現できること。最近は50V型や60V型クラスの薄型テレビの人気が高まっているが、フルHD解像度では画素が大きくなるため、映像が粗っぽく感じやすい。高精細化することにより、画素感の目立たない緻密な映像を楽しめるというわけだ。

Q2:現状では4Kテレビで何が見られるの?
A2:ほぼ2Kコンテンツのみ。ただし高精細な映像が見られる

テレビメーカーは2Kの映像を4Kにアップコンバートする技術の開発に力を注ぐ(写真は東芝の4K超解像技術)

テレビメーカーは2Kの映像を4Kにアップコンバートする技術(いかに高画質な再現ができるか)の開発に力を注ぐ(写真は東芝の4K超解像技術)

 4Kテレビは昨年あたりから各社が本格的に製品を投入してきているが、視聴ソースのほとんどは地デジ放送やBDソフトなどの2Kコンテンツだ。

 4Kテレビでは、これを4K解像度にアップコンバートして表示する。そのメリットは、大画面テレビで解像度不足によって映像が甘く感じることを4K化で解消できること。

 さらに、各社が独自に研究・開発している超解像技術などにより、単純な4K化ではなく4Kコンテンツに近い情報を復元する技術なども進歩しており、映像コンテンツによってはかなり見応えのある映像が楽しめるようになってきている。

 4K試験放送をはじめ、4Kコンテンツも今後増えてくるだろうが、地デジは2K放送のままなので、これからも主要な映像ソースは2Kが多いだろう。このためにも4Kアップコンバート技術が優れたモデルを選ぶのは重要になるだろう。

 なお、4K解像度で表示できるものがまったくないわけではない。最近登場してきた4Kビデオカメラや4K動画撮影可能なデジカメ、4K解像度で出力できるPCなどは接続可能だ。


(次ページに続く、「4K試験放送ではどんな番組が見られる?」)

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