デザインも使い勝手も最高クラス!「XPS 13 Ultrabook」ロードテスト 最終回
ロードテストもいよいよ最終回
デル最強のUltrabook「XPS 13」の魅力をおさらいする
2013年10月01日 11時00分更新
11回にわたってお届けしてきた「XPS 13 Ultrabook」ロードテストもいよいよ最終回。これまで性能やバッテリー駆動時間をベンチマークでテストしたり、外出先で使ってみたりなどさまざまな検証を行なってきたが、ラストとなる今回はXPS 13の魅力について改めておさらいしようと思う。「使えるUltrabook」を探している人は、ぜひ参考にしていただきたい。
試用機の主なスペック | |
---|---|
製品名 | XPS 13プレミアム・大容量メモリ・フルHD液晶 |
CPU | Intel Core i5-3337U(1.8GHz) |
メインメモリー | 8GB DDR3L 1600MHz |
ディスプレー | 13.3型ワイド IPS液晶(1920×1080ドット) |
グラフィックス機能 | Intel HD Graphics 4000(CPU内蔵) |
ストレージ | 256GB SSD |
インターフェース | Mini DisplayPort端子、USB 3.0端子×2、Bluetooth 4.0、130万画素カメラ |
本体サイズ/重量 | 幅316×奥行き205×高さ6~18mm/約1.36kg(最小構成時) |
OS | Windows 8 64bit |
実用的に使える十分なスペック
XPS 13には、パーツ構成や異なる9種類のモデルが用意されている。そのうちWindows 8搭載モデルは5種類で、残りの4種類はWindows7搭載モデルだ。以前に紹介したラインナップ(http://ascii.jp/elem/000/000/786/786568/index-2.html)とは微妙に変わっていることがわかる。狙い目はメモリやSSD容量の多いフルHD液晶搭載モデル。これから使い続けることを考えれば、値段は高くても長期間快適に使える高性能モデルを選んだほうが、結果的にお得だろう。
おもなモデルのスペックの違い(Windows 8搭載機) | ||||
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XPS 13 プレミアム | XPS 13 プレミアム・フルHD液晶 | XPS 13 プラチナ・フルHD液晶 | XPS 13 プラチナ・大容量SSD・フルHD液晶 | |
CPU | Core i5-3337U(1.8GHz) | Core i5-3337U(1.8GHz) | Core i7-3537U(2GHz) | Core i7-3537U(2GHz) |
ストレージ | 128GB SSD | 128GB SSD | 256GB SSD | 512GB SSD |
メモリ | 4GB | 8GB | 8GB | 8GB |
ディスプレー | 13.3型ワイド(1366×768ドット) | 13.3型ワイド(1920×1080ドット) | 13.3型ワイド(1920×1080ドット) | 13.3型ワイド(1920×1080ドット) |
おすすめは、値段もスペックも手頃な「XPS 13 プレミアム・フルHD液晶」モデルだ。CPUにはCore i5-3337U(1.8GHz)を採用し、メモリも8GBと長期間使うには十分な容量を備えている。SSDの容量については256GBとそれほど多いわけではないが、搭載容量を増やすよりもクラウドストレージや外付けHDDを利用したほうがコストは安く、マシンの故障など万が一の時にも対応できる。
ちょっと気になるのは、CPUがIvy Bridge世代とやや古い点だ。現在は消費電力性能とグラフィックス性能が向上したHaswell世代が主流であることを考えると、購入に踏み切れない人もいるかもしれない。
だが現行のXPS 13でも、公称のバッテリー駆動時間は8時間53分と十分なスタミナだ。第4回のレビュー(http://ascii.jp/elem/000/000/794/794733/index-3.html)でも紹介したが、無線LAN経由でネットにアクセスした場合の駆動時間は6時間4分とまったく問題ないレベルだ。
グラフィックス性能についても関係するのはゲームについてで、ビジネスや日常的な操作にはほとんど影響ない。たまに息抜きで遊ぶ程度なら、解像度や画質を調整することでプレーできる実力も持っている。第9回のレビュー(http://ascii.jp/elem/000/000/815/815418/)でも紹介したように、話題のビッグタイトルも問題なく遊べる。
Ultrabookとしては総合的なマシン性能が高い点にも注目したい。Windows 8の快適さを表わす指針「Windowsエクスペリエンスインデックス」では、全体的に高いスコアをマークしている。唯一「グラフィックス」が「5.5」と低めだが、これはデスクトップの描画性能を表わす指針なので気にする必要はない。より詳細なマシン性能を計測する「PCMark7」でも、なかなかの好スコアが出ていた。
第2回のレビュー(http://ascii.jp/elem/000/000/786/786568/index-3.html)でも触れたが、マシンの快適さはメモリとストレージの性能に大きく影響される。高性能なパーツを搭載しているXPS 13だからこその結果といえるだろう。
質感の高さと使い勝手の良さが光るデザイン
機能美を追求したデザインも、XPS 13の魅力の1つだ。フットプリントは幅316×奥行き205mmでほぼA4サイズ。13.3型ノートとしてはコンパクトな部類だ。高さは最厚部で18mmと数値上はそれほど薄くはない。しかし最薄部で6mmと非常にシャープで、実際に手にしてみると厚さは気にならず、かなりスリムな印象を受ける。重量は約1.36kgと、ほどほどだ。
XPS 13の天板部分には、削り出しのアルミ素材が使われている。光沢を抑えた表面加工により、シルバーという派手めのボディカラーでありながら、落ち着いた風合いのあるデザインだ。底面部分には軽さと高い剛性を兼ね備えたカーボンファイバーを利用。全体的に質感が非常に高く、高級感のあるボディだ。プライベートはもちろん、ビジネスシーンでのりようにもマッチするだろう。第1回のレビュー(http://ascii.jp/elem/000/000/781/781915/index-2.html)でより詳しく紹介しているので、参考にしていただきたい。
13.3型ノートでありながら、キーピッチ約19mmとフルサイズ並みの大きなキーを搭載している点もポイント。キーストロークは実測値で1.2~1.4mmとやや浅めだが、しっかりとしたタイプ感があり、使い心地は悪くない。
使い始めて気になったのは、Enterキーが小さい点だった。英字キーが十分なサイズであるだけに、少々残念なところである。もっとも、そのうちにそれほど気にならなくなったので、慣れの問題ではあるのだろう。
およそ半年間ほどXPS 13を使い続けてみたが、デザインに関しての不満はまったくない。むしろ、人に見せびらかすために外に持ち歩きたいと思うほどだ。あえて改善してほしい点を上げるなら、もう少し軽ければと思う。1kg前後になればもっと持ち運びが楽になると思うのだが、どうだろうか。
フルHD液晶ディスプレーで作業効率が大幅にアップ
作業効率を重視するなら、広いデスクトップが欠かせない。XPS 13は1920×1080ドットのフルHD表示が可能な液晶ディスプレーを採用しているため、十分な作業スペースが確保されている。ファイルのドラッグ&ドロップや複数のウィンドウを同時に開くなど、ダイナミックな操作も楽ラクだ。
高解像度ディスプレーでは1画面あたりの情報量が多いというメリットもある。たとえばノートで一般的な1366×768ドットの表示とXPS 13が対応する1920×1080ドットのフルHD表示を比べたとき、表示できるデータ量に大きな差があることがわかる。
フルHD環境は写真編集や動画編集にも有利だ。デスクトップが広いことで編集領域も拡大し、全体像を確認しながらの作業が容易となる。
製品によっては解像度の低いノートもあるが、作業のしやすさを追求するなら高解像度のディスプレーは欠かせないと思う。狭いデスクトップで忙しく操作するよりも、広いデスクトップで悠々と操作するほうがストレスもたまりにくい。ドットピッチが狭くなることで文字が小さくて読みづらいという向きもあるが、Windowsの設定で文字サイズを変えれば問題ないだろう。
強いていうなら、タッチ機能に対応していない点が残念だ。デスクトップが広いとマウスカーソルを探したり移動するのにやや手間取ることもあるが、タッチ対応機ならダイレクトかつ直感的に操作できる。XPS 13ではタッチ機能対応モデルがないので、今後の展開に期待したい。
XPS 13はカッコよくて「使える」Ultrabookだ
XPS 13を半年間使って感じたのは、確かな実用性を備えたUltrabookであることだ。スリープからの復帰は高速でウィンドウズの操作も快適であるため、簡単な作業からじっくり腰を据える作業までずいぶん重宝したように思う。デザインも秀逸で、いまとなっては愛着すら感じる。正直にいうと、人前で何度か自慢気に使ったこともあるほど。XPS 13は「使える」だけではなく「カッコイイ」Ultrabookでもある。実用的なUltrabookを探しているなら、XPS 13は有力な候補の1つとなるに違いない。
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