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デル発、ノート&タブレット型PCの超決定版「XPS 11」 第2回

ノート&タブレットのどちらでも使いやすい「XPS 11」

2014年02月04日 11時00分更新

文● エースラッシュ

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 デルのコンバーチブルノートPC「XPS 11」。タッチキーボードを搭載した独特なノートPCスタイルと、ディスプレーをそのまま360度近く開いたタブレットスタイルとのどちらでも利用可能なマシンは、11.6型ディスプレー搭載というサイズもちょうどよく、どこにでも持ち出して外出先でしっかり資料の参照や作成にも利用できるものとなっている。

XPS 11

 前回はその外観や変形の動きなどを中心に紹介したが、今回はインターフェースやベンチマークによる評価、実際の使い勝手について紹介しよう。

インターフェースは最小限

 まずは、「XPS 11」のインターフェースについて確認しよう。ノートPCスタイルで利用する場合の本体左側面には、電源コネクタ、USB3.0端子、HDMI端子、マイク/ヘッドフォンコンボジャック、音量操作ボタンが並ぶ。本体右側面には、3-in-1メディアカードリーダーとUSB3.0端子がある。

 コンパクトなマシンだけに、インターフェースは最小限に抑えられているという印象だが、外部ディスプレー出力が行えるHDMI端子と、周辺機器との接続に利用できるUSB端子が2つというのが基本的なインターフェースなわけで、必要十分ではあるが余裕があるというわけでもないという状態だ。

本体左側面には、電源コネクタ、USB3.0端子、HDMI端子、マイク/ヘッドフォンコンボジャック、音量操作ボタンが並ぶ

本体右側面には、3-in-1メディアカードリーダーとUSB3.0端子を配置

 薄型マシンであるという事情以上に、タブレットに変形するマシンは電源ボタンなども全て側面などの狭いエリアに配置する必要があるため、あまり多くのものが配置できない。XPS 11の場合は、数的には豊富とはいえないながらもUSB端子が左右に振り分けて搭載されているなど、使い勝手はよく考えられていると感じられた。

 

2560×1440ドットの高解像度ディスプレー

 「XPS 11」は、ディスプレーとして2560×1440ドットの高解像度なものを搭載する。もちろんタッチ対応だ。11.6型という物理的なサイズに対してこの解像度でそのまま表示するとアイコン等はかなり小さくなるが、表示解像度の切り替えやWindowsの拡大表示機能を利用することで快適に利用可能になる。

 また、高解像度表示をすれば、小さなディスプレーも広い作業スペースとして活用できるのは魅力的だ。タッチで利用する時にはアイコンが大きめに表示された方が便利だが、キーボードを使って資料作成などを行うには多くの情報が一度に見られる高解像度表示のほうがよい、などユーザーの好みによって切り替えることもできる。

 ディスプレー表面は強化ガラスであるCorning Gorilla Glass NBTで保護されている。タッチ利用が頻繁でも傷になりづらいのはありがたいところだ。

11.6型ながら高解像度ディスプレーを搭載

ゲーム用途以外ならば不満なし

 「XPS 11」試用機は、CPUとしてCore i5-4210Yを採用し、4GBのメモリと256GBのSSDを搭載した構成だ。シリーズラインアップは4種だが、変化するのはCPUのみ。Core i3モデルとCore i5モデルがあり、それぞれにMicrosoft Officeを搭載するかしないか、というシンプルな選択になる。残念ながらハードウェア面でユーザーが構成を変化させられる部分はない。

 ベンチマークによる評価を試用機で行ってみた。Windows 8.1には、快適さの指標となる「Windows エクスペリエンスインデックス」が搭載されていないため、評価実行ファイル「WINSAT.exe」の実行結果を「Windows エクスペリエンスインデックス」の項目に合わせて紹介しよう。「プロセッサ」の値は「6.6」、「メモリ」の値は「5.9」となった。「プライマリハードディスク」の値はSSDらしく優秀で「8.1」だ。そして、グラフィックス関係は「グラフィックス」の値が「5.5」、「ゲーム用グラフィックス」の値が「4.9」と抑えめになっている。

 グラフィックス機能がCPU統合のインテルHDグラフィックス4200であることを考えると、グラフィックス周りが比較的低めの評価になるのは仕方がないところだろう。「PCMark 8」の評価がそこそこで、「CrystalDiskMark 3.0.2」が優秀なスコアを出しているのに対して、「3DMark」の結果がよくないのにも納得といったところだ。

PCの総合的なパワーを判断する「PCMark 8」

ディスクアクセス速度をはかる「CrystalDiskMark 3.0.2」

3D性能を計測するベンチマーク「3DMark」

 では、「XPS 11」の実際の利用感はどうなのかといえば、非常に快適だった。グラフィックス周りの評価が低いとはいっても、それは最新の3Dゲームなどを楽しもうと思った時の話。この手のマシンでそういう使い方をするユーザーはあまりいないだろうから、まず問題にならない。

 それよりはSSDによる快適さの方が目立つ。アプリのインストールや起動、ちょっとした処理などは本当に迅速に行ってくれる。タッチの反応もよく、タブレットスタイルでの利用は特に不自由を感じないだろう。癖がある部分といえばタッチキーボードだ。

 コツとしては、完全にタッチタイプができるか、逆に完全にキーを見ながら入力することだろう。手の位置が少しずれているが自己流でタッチタイプをしている、というようなタイプだと少々手こずるかもしれない。しかし使えば慣れるもので、試用中にほぼ問題なく利用できるようになった。キーボードの取り外しができるわけではないため、「XPS 11」を快適に利用できるかどうかは、ほぼこのキーボードに馴染むことができるかどうかにかかっている。選びどころがはっきりしたマシンといえるだろう。

XPS 11」の主なスペック
CPU Intel Core i5-4210Y(1.9GHz)
メモリ 4GB
グラフィックス インテルHDグラフィックス4200
ストレージ 256GB SSD
通信機能 1000BASE-T/、IEEE 802.11 ac/a/b/g/n、Bluetooth v4.0、WiDi3.0
インターフェース USB3.0端子×2、HDMI端子×1
カードスロット 3-in-1メディアカードリーダー
本体サイズ/重量 約幅330×奥行き201×高さ11-15mm/1.13kg
OS Windows 8.1





デル株式会社


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