OSの機能で「ハイレゾALAC」を生成
Appleがハイレゾ化を進展させるとするなら、採用されるコーデックは「Appple Lossless(ALAC)」となる可能性が高い。2004年発売のAirMac Expressで初見のAirTunes(現在のAirPlay)で初採用された、Appleが開発したロスレスコーデックであり、2011年10月にオープンソース化されてからは多くのオーディオ機器にもサポートされている。今にして思えば、ALACのオープンソース化はやがて到来するハイレゾ時代を予見しての措置だったのかもしれない。
iTunesには、ALACをエンコード/デコードする機能が装備されている。ALACのフォーマット自体は192kHz/24bitなどハイレゾ品質に対応しているため、WAVやAIFFなどiTunesでデコード(再生)可能なフォーマットを変換する形であれば、iTunes単独で「ハイレゾ品質のALAC」を生成できる。
iTunesで「ハイレゾALAC」を生成するには、ハイレゾ品質のWAVまたはAIFFが必要。これをあらかじめiTunesライブラリにインポートしておき、読み込み設定で「Apple Losslessエンコーダ」を選択しておけば、曲のコンテキストメニューに表れる「Apple Losslessバージョンを作成」を実行するだけでOK。これでALACのエンコードは完了、iTunesライブラリに同名の曲(拡張子は「.m4a」になるため上書きされることはない)が登録される。
Terminalから「afconvert
」コマンドを利用する手もある。ハイレゾ品質のWAVが置かれた領域へカレントディレクトリを移し、以下の要領でコマンドを実行すればOK。「out.m4a」というファイル名の96kHz/24bitのM4Aファイル(コーデックはALAC)が、ソースのWAVと同じ品質で、カレントディレクトリに生成されるはずだ。
$ afconvert -v -d alac in.wav out.m4a

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