25日に発表されたハイレゾ対応ウォークマンの興奮も冷めやらぬ中、26日、ソニーは据置型ハイレゾ製品の発表を行なった。
これにより、ウォークマンをはじめとして、ミニコンポから単品コンポまで、ズラリとハイレゾ製品が揃ったことになる。一連のハードウェア群を一挙に投入した点に大きな衝撃を受けた方も少なくないはずだ。
このあたりの製品については後ほど詳しく紹介するとして、実はもうひとつビッグニュースがある。それは、ソニー・ミュージックエンタテインメント傘下のレーベルゲートが運営する音楽配信サービス「mora」において、ハイレゾ音源の配信をスタートするということだ。
10月17日から600アルバムを提供開始
提供開始日は10月17日からで、配信するファイルはFLAC(44.1kHz~192kHz、すべて24bit)形式となる。アルバムのまとめ売りのほか単曲の販売も予定しており、価格は1アルバムあたり3000前後になる予定とのことだ。
購入はPCからのほか、前回紹介したハイレゾ対応ウォークマン(NW-ZX1とNW-F880)から直接購入、ダウンロードして音楽を再生することが可能。かなり手軽にハイレゾ音源を楽しめるようになる。
サービス開始当初から約600タイトル(そのほとんどは96kHz/24bit)のアルバムを提供する予定。ワーナーミュージックやユニバーサルミュージックのメジャーレーベルも参加しているし、もちろんソニー・ミュージックからもハイレゾ作品のタイトルが発売される。
ちなみにワーナーミュージックは、400の音源+傘下のパーロフォンの600の音源を提供するとのことだ。具体的なタイトルやアーティストは後日発表となるが、ジミ・ヘンドリックスやクリス・スペディング、竹田和夫、石間秀機などの名前が挙がっていた。
これは、ソニーファンだけでなく、ハイレゾを楽しむすべての人にとって、さらなるソフトの充実を期待させる朗報だろう。
なぜ、今ハイレゾなのか?
なぜソニーがこのタイミングでハイレゾ製品を本格的に導入するのか? 同社の業務執行役員 SVP ホームエンタテインメント&サウンド事業本部 副本部長の高木一郎氏いわく、日米欧でアンケートを実施したところ68%の人がよりいい音で楽しみたいという結果が出たこと、ハイレゾで楽曲を提供するアーティストの数が増えていること、ネットワークの広帯域化が進んでいること、ソニー内部での技術革新が進んだことの4つを挙げている。
オーディオ関連で、ここまで大々的な発表を行なうこと自体が珍しいが、ソニーが全社一丸となってハイレゾ再生に取り組むというのも、ハイレゾ再生の普及に向けた本気度がよく伝わる。今後は、ハイレゾ再生やPCオーディオ、ネットワークオーディオ全体が大きく動いていくだろう。

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