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アプリかと思うような見た目の「Tone Garage」

乾電池で動く!真空管200Vで駆動のエフェクターを実戦投入

2013年08月10日 12時00分更新

文● 四本淑三

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ToneGarageミニカー説

裏側は、ほぼ電池ボックス。乾電池6本で7時間は動作するらしいので、リハーサルとステージ本番くらいは全然余裕。ニッケル水素電池でも動作可能

 問題は、スイッチを入れてからしばらくしないと音が出ないということでした。なにしろ真空管なので。私は、電池の消耗を気にして電源を切っていたところ、出番が来てすぐに曲が始まってしまい、すぐに音が出なくて焦るという失態をやらかしました。デジタルものに慣れているとこのザマです。

 ToneGarageシリーズは、エフェクトオフで回路がリレーでスルーされる「トゥルーバイパス」と呼ばれる設計です。これはエフェクトを使わないときの音質劣化を回避するためですが、その代わり電子スイッチと違ってオン・オフで若干ノイズが入ってしまう。ただ、これは踏むタイミングでカバーできる範囲で、私には気になりませんでした。

電源スイッチは独立型。大抵のコンパクトエフェクターは、Inputにプラグをつなぐと電源が入る仕組みですが、ToneGarageシリーズは駆動電圧が高いく、ノイズが乗るので、電源スイッチは別に用意されているらしい。DC9V端子はごく普通のセンターマイナス。ただし消費電流は240mAとさすがに大きいので、純正ACアダプターKORG KA181(600mA)が推奨

ストンプボックスのストンプたる所以のフットスイッチ。クリック感は明確にあるものの、僅かな踏力でオン・オフできるのが近代的

 さて、一度ステージを共にした楽器には、その信頼関係から愛着がわくものと言います。私はそういう感情を抱くことはほとんど無いのですが、このFLAT 4の外観は、なかなかグッと来ます。

 ダイキャストの筐体に、ヌメッとした光沢のペイント。そして真空管をカバーするキャノピーと呼ばれる透明な樹脂。これって、まんま「ミニカー」の要素なんじゃないか。ミニカーもキャストで作られ、その上からペイントを施され、ウインドスクリーンは透明樹脂です。ToneGarageシリーズの名前は、みんなエンジンや車輪の付いた乗り物だし。

 そう考え始めた途端、子供の頃、ミニカーを集めていた感覚が蘇ってくるのを感じまして、気が付くと、2つ増えていました。

 この続きはまた!

箱のデザインもなんとなくミニカーっぽいように感じるのは気のせいでしょうか。無意識に「直6」「V8」をポチって真空管搭載機コンプリート



著者紹介――四本淑三

 1963年生まれ。高校時代にロッキング・オンで音楽ライターとしてデビューするも、音楽業界に疑問を感じてすぐ引退。現在はインターネット時代ならではの音楽シーンのあり方に興味を持ち、ガジェット音楽やボーカロイドシーンをフォローするフリーライター。


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