--Windows RTはx86系CPU向けの既存アプリケーションが使えないため、実用性の面で限られている、という評価はどう考えますか?
ホテンシャス「それは、あくまで『良い点』と『悪い点』のバランスの問題です。新しいプラットフォームにも利点はあります。今後は、それぞれがメリットに応じて求められていくだろう、とは考えています。しかし現状は明らかに、x86向けのアプリケーションに対する互換性のニーズは高く、Core iシリーズやAtomを使ったタブレットの方が求められている、というのは事実で、多くの人々がそちらを求めています」
--タッチという点では、今回のレノボでは「IdeaCentre Horizon」のような製品が目立ちます。こういった、大画面・タッチ対応の製品に、レノボとしてはどのような期待をもっているのでしょうか。どのような市場に売れると考えていますか?
ホテンシャス「ご存じのように、このジャンルはまだまだ始まったばかりの、少々特殊な市場です。我々は『IdeaCentre A720』を商品化していますが、IdeaCentre Horizonも似たようなところがある製品です」
「実はIdeaCentre A720は、すでに完売しているんですよ。作れるだけの分を製造し、売り切りました。どうやら人々はこの種の、タッチ機能をもった大型画面の製品を好むようです」
--大画面はニッチだ、という人もいますが?
ホテンシャス「その辺は結果で証明できていると思いますよ(笑)」
「もちろん、ある人は小さなスクリーンを求めるし、ある人は低価格なものを求める。大画面製品は安くないですからね。タッチであればさらに高い。とはいえ、我々はこのジャンルにニーズを見つけ出しました。ニッチな市場であっても、それがビジネスとして有効であれば、我々はそこに製品を提供します。テーブルPCのような事例は、その好例といえるでしょう。人と人との間で情報を共有する、家族での利用という用途を開発した製品です」
「我々はそれ以外にも、スマートフォンやタブレットなど、バラエティーに富んだ製品を提供しています。それぞれで独自の消費サイクルを作り、ニーズにあった製品を提供したい、と考えているのです。バラエティー豊かな製品群の提供が、我々にとっては大きな戦略です」
PCシェアを背景に
アジア市場でスマートデバイスを展開
--レノボのスマートフォンビジネスの状況について教えていただけますか? 日本からは状況が見えづらいのですが、レノボとしてはどのように評価していますか。
ホテンシャス「2年前にビジネスをスタートしましたが、急速に規模を拡大し、中国市場では2番目の存在になりました。現在、他の市場でのビジネスも始めようとしているところです。ロシアにインドネシア、ベトナム、フィリピンなどの新興国市場が中心です」
この連載の記事
-
第116回
PC
「VAIO Duo 13」—革新は形だけじゃない! 変形ハイエンドモバイルに込めた思い -
第115回
PC
ソニーの本気—Haswell世代でVAIOはどう変わったか? -
第114回
PC
渾身の「dynabook KIRA V832」はどう生まれたのか? -
第113回
PC
HPの合体タブレット「ENVY x2」は、大容量プロモデルで真価を発揮! -
第112回
PC
ソニー“3度目の正直”、「Xperia Tablet Z」の完成度を探る -
第111回
PC
15インチでモバイル! 「LaVie X」の薄さに秘められた魅力 -
第110回
PC
フルHD版「XPS 13」はお買い得ウルトラブック!? -
第109回
デジタル
ThinkPad Tablet 2は「Windows 8タブレット」の決定打か? -
第107回
PC
Windows 8とiPadがもたらす変化 2012年のモバイルPC総集編 -
第106回
PC
Clover Trailの実力は? Windows 8版ARROWS Tabをチェック - この連載の一覧へ