日本ではPCを販売しない大手家電メーカーと言えば、サムスンもそのひとつ。会場ではセパレート型ノート「Samsung ATIV smart PC」を披露している。11.6インチサイズでフルHD解像度のディスプレーを搭載したタブレット本体と、キーボードドックを組み合わせた製品だ。タッチパネルはペン入力にも対応。CPUにはIvy Bridgeを搭載している。日本ではCore i搭載のセパレート型ノートはあまりないので(富士通 STYLISTIC QH77/J程度か)、投入を期待したいところだが……。
パナソニックのタフ仕様タブレットを発見
インテルブースではUltrabookにまぎれて、さりげなくパナソニックのビジネス向けたタブレット「TOUGHPAD」が出展されていた。製品名は「FZ-G1」らしい。説明員がいなかったので仕様はよくわからなかったが、ゴツい見た目に反して重さはUltrabook並みのようだった。
背面を見ると、バッテリーが交換可能になっているようだ。Ultrabookやタブレットはほとんどがバッテリー交換をできないが、過酷な現場で活用されるビジネス向けタブレットなら、バッテリー交換くらいできなければ務まらないというわけか。日本での発売も期待される。
Clover Trail搭載ノートは乱発気味?
Androidタブレット並みのサイズや重さでWindows 8が動くということで、Clover TrailことAtom Z2760搭載タブレット/ノートが評価を高めている。CESでもClover Trailを搭載したタブレットやセパレートノートは多数出展されていて、PC分野では数少ない盛況なジャンルと言ってもいい。
ただし、多数の製品が出展されている……とはいえ、そのほとんどが10~11インチクラスのタブレット+バッテリー内蔵キーボードドックなので、どれも代わり映えがせずいささか食傷気味。搭載するCPUやコンポーネントもほぼ同じなので、差別化しにくいジャンルになりつつある。防水機能を備えた富士通の「ARROWS Tab Wi-Fi」や、ビジネスユースを重視した「ThinkPad Tablet 2」のように、特徴ある製品でなければ、なかなか生き残れないジャンルになりそうだ。
一方、CES会場から離れた高級レストランにてプライベートな展示を披露していたデルからは、Windows RT搭載の「XPS 10」という日本未発表ノートが披露されていた。デルはすでに、Clover Trail搭載のビジネス向けタブレット「Latitude 10」を日本でも発売しているが、コンシューマー向けのXPSでWindows RTタブレットを、はたして販売するだろうか?
Windows 8タブレットで米国メディアに話題を呼んでいたのが、ゲーム用周辺機器メーカーでは名高いRazer社のゲーム向けタブレット「Razer Edge」だ。10.1インチ/1366×768ドットのタブレットに、タブレットとしては極めて珍しい独立GPU、GeForce GT 640M LEを搭載する。Core i5搭載のEdgeと、Core i7搭載のEdge Proをラインナップ。価格は999.99ドルから。Razerは以前にも独自の薄型ゲーミングノート「Razer Blade」を発売しているが、日本市場には投入していないので、Edgeも日本でお目にかかる機会はないかもしれない。
この連載の記事
-
第11回
PC
CESの併設イベントで見かけたヘンなデジタルガジェット -
第10回
PC
SHIELDはNVIDIAが直販! Tegra 4の性能はどれくらい? -
第9回
PC
2013年、怒濤のごとき4Kテレビの大波がやってくるのか? -
第8回
デジタル
CESで話題のThinkPad HelixとLT1423pの魅力をチェック -
第7回
PC
電子書籍端末だけじゃない!? 驚きの電子ペーパー活用法 -
第6回
デジタル
日本でも売って! カッコイイ一体型などHPの新製品を見た -
第5回
PC
新旧交代のクアルコム基調講演で新Snapdragonが発表 -
第4回
PC
5インチフルHD液晶搭載で防水対応の「Xperia Z」が登場! -
第3回
PC
インテル、4コアAtom「Bay Trail」や7WのIvy Bridgeを発表 -
第2回
PC
Tegra 4や携帯ゲーム機の発表で大きな話題を呼ぶNVIDIA - この連載の一覧へ