北米最大の家電見本市である「International CES」。PCが主役級になったり、その座から滑り落ちたりと、ジャンルによって栄枯盛衰はあれど、いつも必ず主役級の存在であり続けているのが、テレビである。
2012年のCES 2012では、テレビ界の主役は「スマートテレビ」であった。そして2013年に主役となったのは、間違いなく「4Kテレビ」(4K=3840×2160、米国ではUHD TVとも呼ぶ)だ。この記事では各社の4Kテレビの動向についてお伝えしたい。
先陣を切って買いやすい価格を目指す東芝
既報のとおりCESでは先陣を切って4Kテレビの新製品を発表したのが東芝だ。84インチを筆頭に、65インチと58インチの3製品をラインナップ。特に65インチと58インチは、「インチ/1万円」を切る実売価格を予定すると宣言。100万円を超える製品が珍しくない4Kテレビ市場にも、それなりにリーズナブルな価格帯の製品が早くも登場するようだ。とはいえ、各社とも現状のテレビ市場の値崩れは繰り返したくはない。4Kテレビは当面、プレミアムな価格帯に止まるだろう。
ソニーとパナソニックは56インチの4K有機ELを出品
日本勢ではソニーとパナソニックが、4K解像度で56インチの有機EL(OLED)テレビの試作機を披露して話題を呼んだ。ソニーは56インチ4Kとしては世界初の有機ELテレビでもあり(関連記事)、その美しい発色とコントラストを試作機でも存分に披露していた。パナソニックが披露した56インチ4K有機ELテレビは、自社開発の印刷技術を用いてパネルを生産するとのことで、既存の有機ELディスプレーパネルよりも低コストでの量産が可能と見られている。
ソニーは液晶テレビでも、84/65/55インチの3製品の4Kテレビを発表。こちらも55インチサイズ以上のラインナップを拡充していく。

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