
本連載「Apple Geeks」は、Apple製ハードウェア/ソフトウェア、またこれらの中核をなすOS X/iOSに関する解説を、余すことなくお贈りする連載です(連載目次はこちら)。
UNIX使い向けを始め、Apple関連テクノロジー情報を知りつくしたいユーザーに役立つ情報を提供します。
「iOS 5.1」がリリースされ、音声アシスタント機能「Siri」が待望の日本語対応を果たした。当コラムをお読みのiPhone 4Sユーザーなら、すでにあれこれ試していることだろう。Siriとの言葉のキャッチボールは楽しいもので、つい時がたつのを忘れてしまうが、実用されてこその機能だ。今回は、日本語版Siriの意外な使い方を紹介したい。
口述筆記に使う
Siriに日本語で話しかけると、マイクから入力された音声データはインターネット上のどこかへと転送され、数秒後にテキストデータとしてiPhone 4Sにフィードバックされる。実際には、ある程度の前処理をiPhone 4S側で行なうなどしているのかもしれないが、機能の詳細は明らかにされていないので推測に過ぎない。なお、Siriの機能に関連があると推測されるNuance Communicationsの技術に関しては、過去のインタビュー記事を参照いただきたい(関連記事)。
フィードバックされたテキストデータは、Siriの画面を閉じるまでアクセスできる。画面を上方向にスクロールさせれば、直前に話した内容を確認できるし、タップすれば内容の編集も可能だ。アプリ使用時には、スペースキー左横のマイクボタンをタップすれば、「メモ」などの編集画面に直接テキストを取り込める。
この機能を応用すれば、口述筆記に活用する道も見えてくる。主な注意点は、以下の4つだ。本連載のリード文を音読したところ、ほぼ完璧に再現できていることからしても、「Siriで口述筆記」は十分現実的だと思う。
- Siriを閉じるとテキストデータが失われる
- ロック画面から起動すると編集もコピーもできない
- 「、」は「てん」など記号類の発音には規則がある
- アプリから利用するときは、日本語キーボードに切り替えたあとマイクボタンをタップする

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