確かに上り1.5倍になっているが……
最大15.4Mbpsに強化された上り速度について検証してみよう。検証方法はAterm WM3600Rで計測したデータと、昨年9月に同じUQ WiMAXとモバイルルーター「URoad-8000」を使って計測したデータを使い、上り速度を比較している。
速度測定結果
まず電波状況が良好なビル屋上と住宅街の公園だが、今回の上り速度計測値は3Mbpsを超え、文字通り約1.5倍の速度向上となっている。上り3Mbpsは、ADSLでは上位クラスの高速サービスに匹敵する速度だ。
良好な電波状況なら、ADSL上位クラスの上り速度が出るというのはなかなか魅力的で、撮影データをその場でクラウドにアップロードするなどモバイル通信の使い方も幅が広がるだろう。
ただし、電波状況の悪い筆者マンションやビルの谷間になると状況は変わってくる。ここも今回のデータのほうがよい結果なのだが、いずれも上り0.5Mbpsを切る数字では、ファイルのやりとりには少々厳しいものがある。上り速度向上の恩恵を得るには、電波状況がよい場所での通信が不可欠と言えそうだ。
……と、とりあえず“普通の環境”でテストした結果が上記なのだが、実はこの結果は上り高速化の恩恵が現われたものではなく、新端末の性能などが関係したものではないかと考えられる。
上り高速化の真骨頂は「強電界」という、最高レベルに電波状況のいい場所で発揮される。この強電界という状況が安定的に得られる場所を探すのはなかなか難しいわけだが……なんとかしました。ということで、次回は強電界の状況下で実際どれくらい高速化されるのかチャレンジする。
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