本連載や特集でもNTTドコモのLTEサービスである「Xi」のデータ通信を何度か取り上げているが、最近、速度があまりよろしくない。
当初からXiは激速というよりも、エリアの“穴”のなさや、安定度による高い実用性で評価していたのだが、最近では著しく遅い場所や時間帯があり、実用性も低くなっているような印象だ。
もちろん、著しく遅い場所や時間は一部に限られており、それ以外の快適さは変わっていないことはわかっているし、実際に快適に利用できていることがほとんどなので、Xi=遅いというわけではない。
しかし、やっぱり以前のような“速いXi”を体感したい! ということで、新年1発目となる今回は、昨年11月16日より開始されたXiの下り100Mbpsサービスを味わってきた。
速くて快適なXiは新潟にあった!
100Mbpsサービスは全都道府県で利用できるわけでなく、現在は全国7県(新潟、石川、愛媛、香川、高知、徳島、沖縄)の一部都市(10ヵ所)で利用できるのみ。今回は東京から一番近い新潟への旅に出た。
本来この連載の趣旨からすれば、100Mbps LTE対応のモバイルルーターとなる「L-03E」を使って検証したいところだが、まだ発売前ということもあって検証できる機材が入手できなかった。そこで今回は100Mbps対応のXiスマートフォン「AQUOS PHONE ZETA SH-02E」をメインに使用して計測した。
SH-02Eといえば低消費電力のIGZO液晶が話題だが、クアッドコアCPUによる高い処理能力も見逃せない。そして、もちろん100MbpsのLTE対応だ。
せっかくSH-02Eが手元にやって来たので、まずは上越新幹線に乗る前の東京駅で計測。結果はやや遅めなのだが、新幹線に乗車し、移動をはじめると印象が変わる。東京駅を離れ、郊外に出れば出るほど通信速度が速くなってきたような感じがした。
早速速度を実測してみようかと思ったのだが、上越新幹線は途中からほとんどトンネルという路線で適切な電波環境は望めそうもない。ということで、本格的な計測は新潟に着いてからとなった。
新潟だとパケットがサラサラしている!?
新潟に到着後に速度計測してみると、都内の良好な時と同じく下り速度は8Mbps程度で推移している。スマートフォンのアプリで測定してみると、時折12Mbpsになるのも都内と変わらない。
ただし(あくまで主観だが)、都内で使っているとたまに発生する、パケットが止まったような状態にはならないように感じた。流れるようにサラサラとパケットが流れてくるような印象だ。
ここまで書くと新潟はスマートフォンが少ない地域のように思われるかもしれないが、JR新潟駅は上越新幹線の終着駅であり、ヨドバシカメラ、ビックカメラの両方が駅ビルに入居するほどの規模だ。大型量販店が2店とも成立しているのだから、スマートフォンの需要も多いはずで、トラフィックもそれなりに多いと思われる。新潟の名誉のためにも申し添えておく。

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