ASUSTekから、TPMチップを搭載した法人向けタブレットPC「Eee Slate B121」(以下、B121)が登場した。一般的なスレートPC(Windowsタブレット)のCPUと言えばAtomだが、本機はCPUにCore i5-470UM(1.33GHz)を搭載。さらにPC3-8500準拠のDDR3メモリーを4GB、64GBのSSDを搭載するなどパワフルなパーツ構成となっているのが特徴。OSとしてWindows 7 Professional 32bitを採用し、直販価格は13万9800円(執筆時点)となる。
コンフィグレーションモデルのみで、BTOには対応しないが、セキュリティーチップ(TPM)によるデータの暗号化をサポートするほか、12.1型ワイド(1280×800ドット)の広視野角液晶ディスプレーを搭載。タッチスクリーンにはワコム社「Wacom feel IT technologies(ワコム・フィール・イット・テクノロジーズ)」を採用し、専用ペンでの操作に加え、指を使ったタッチ入力にも対応する点などが特徴だ。
堅牢かつ高精細な液晶ディスプレー
まずはハードウェア面から見ていきたい。外観はビジネスモデルらしく落ち着いたデザイン。本体背面はホワイトで統一され、側面はシルバーになっている。シルバー部分は金属製で、エッジ部分が強調されているためシャープな印象を受けた。
搭載するボタン類は、電源のON/OFF、音量調節、ソフトウェアキーボードの表示/非表示、画面回転のロックがある。タブレットPCでソフトウェアキーボードを表示するには、画面左にある小さなアイコンをタップするか、入力欄をタップしてキーボードアイコンを表示し、それをタップするという点が面倒なところ。
その点B121では、ハードウェアボタンでソフトウェアキーボードを表示し、即座に文字入力へと移行できる点は快適である。
また、液晶ディスプレーには米コーニング社が開発した強化ガラス「ゴリラガラス」を使用しており、傷と耐衝撃性に配慮している。実際、爪や硬貨でこすってみても傷は付かなかった。液晶ディスプレーの発色は良好で、カラフルな写真を表示しても色合いが不自然であったり、ことさら強調されたりすることもなく、ナチュラルであった。
視野角も広く、公称の視野角である178度前後から見ても、色の変化による視認性の低下はなかった。これは、FFS方式の液晶ディスプレーによるもの。FFSとはFringe Field Switchingの略で、韓国Boe Hydis社が開発した液晶ディスプレーの方式。IPS方式の発展系で、高いコントラストと広い視野角を得られる技術である。

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