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とある書き手の小物調査ーガジェットチェックー 第6回

実売2980円! 10時間くらい余裕で動くGPSロガーをいじり倒す

2011年09月28日 12時00分更新

文● 林 佑樹(@necamax

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チャリを乗り回してみた

 編集長閣下が「猫ちゃんの首輪に付けてみようぜ!」といっていたのだが、まぁ筆者宅、猫ちゃんいないから無理。むさ苦しくも雄々しい雄猫たる筆者が自転車で移動してみることになった。コースはテキトー。愛用チャリ「轟天号」で移動開始だ。もちろん、カメラも用意してチェックポイントで写真を撮りながら。

 写真とGPSデータの紐付けはタイムスタンプ。複数の機材で撮り分けるという場合も安心だ。使用前にはCanmore Phototrackrで時刻合わせをしておくといい。事前の準備としてはそれだけでよく、まずは取得間隔5秒のままお出かけしてもらいたい。(といっても、とくに取得時間を変更する必要はないと思うのだが)

 当然というべきだが、タイムスタンプで紐付けされるため、RAW現像した場合は紐付けされない。RAW現像派はJPEGを同時記録しないと思うので、撮影記録用カメラを購入すればいい!! 飛び込もうよ、沼に!!(編註・タイムスタンプとは知らずに、RAWで撮影して、帰宅後に意気消沈したそうです)

 下がテスト走行の結果。ほぼズレなくキレイに取得してくれている。大自然が広がる東京都下なのでビルの谷間や高架下といったGPSが苦手とするスポットはないが、トンネルでも多少ズレはあったものの、位置取得に成功していた。これは加速度センサーでフォローされたためだろう。スマホユーザーなら経験のある、トンネルを出たあとのすっごい位置ズレは発生しなかった。ただ、さすがに地図を拡大するとけっこうズレていたのだが、およその撮影位置が把握できたので問題はないというか……価格帯からすれば上出来だ。またCanmore Phototrackr上では、旅詳細の項目で合計距離と平均速度を知ることもできるし、撮影ポイントは高度の確認も可能だ。

Canmore Phototrackrで写真データと紐付けしたところ。Googlemapを利用しているため、至極わかりやすい

撮影ポイントとメモした場所はピンで表示される。ピン選択で紐付けされた写真が表示される

地図をアップしてみたところ。厳密に見ようとすると大雑把になっていたが、どこを通ったかはわかるので気にならなかった

 またスマホでも比較用としてデータを取得してみた。機種はHYBRID ZERO-3。アプリはendmondo。これは下記の写真を見比べてみてもらったほうが早く、チャンネル数もあってかGT-730FL-Sのほうが安定している。

HYBRID ZERO-3とendmondoの走行データ。とくに遮蔽物のない場所でも、ときどきGPSを見失っている

こちらはGT-730FL-S。キレイにトレースしているし、極端なズレはない

 Canmore Phototrackr自体は初めて触ったのだが、人によって意見がきっぱりわかれる印象だった。個人的には扱いやすいし、どのあたりを通って、どこで撮影したかがわかりやすくていい。また「私のオンラインフォト」という微笑ましい機械翻訳の機能は、FlickrやPicasaなどのオンラインサービスへのアップロードが行なえるというもの。旅写真を一緒に行った人とオンラインでシェアというのもお手軽になっているし、よく利用しているため、こういう機能もうれしい。

GT-730FL-S設定画面。「録画モード」でGPSの記録タイミングを設定できる。デフォルトは5秒間隔。距離での記録もOKだ

写真共有ウェブサイトの設定もできる。FlickrとPicasaなどに対応。Google Map API Keyは自動的に取得されていた

カバンやポケットに入れておいても問題なかったが、確実にというならネックストラップやリュックサックへの取り付けがいい

UBS延長ケーブルがあると地味に便利。お出かけのときやデータをPCに移すときに活躍してくれる

スマホより確実に記録したいなら買え!!

 汎用機たるスマホでもできてしまうようになったが、性能を考えるとGPSロガー専用端末を持ち歩くのは、まだまだアリだ。GT-730FL-Sならば、低価格で性能も十分。バッテリー駆動時間も手持ちのものではデフォルトで約10時間と長い。また世界共通電源プラグに成り上がったUSBで充電なので、旅行の場合はシガーソケットやモバイルバッテリーから充電しつつでOKと、現在の充電環境を利用できるのもいい。精度高めで移動記録を作りたいが、GPSロガーまでは予算が回らなかったという人はチェックしてみよう。

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 メーカー様へ。当連載で容赦なく弄り倒してほしい、ご自慢の製品がございましたら、こちらのお問い合わせフォームより編集部までご連絡ください!!

筆者紹介――林 佑樹

 フリーランスの編集・ライター。紆余曲折あって、パソコンからゲーム、家電、生活雑貨までやれちゃう体になった。最近はやたらとスマートフォン尽くしな生活を送っている。

 ダークソウルを開封する時間がなくて身もだえしている。全裸ツルハシ二刀流で襲いかかるので、よろしくお願いします。


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