今から16年前の1995年3月、秋葉原で世界初の液晶付き30万画素のデジタルカメラ「QV-10」を計画的衝動買いした。そして続けて単三乾電池4本パックを購入。最短距離で行ける喫茶店に滑り込み、オーダーしたバタートーストと紅茶を撮影した。
「ハイブリッドGPS」搭載デジカメ「EXILIM EX-H20G」(カシオ)
世界のデジタルカメラ史上、記念日的な1995年から16年後。QV-10と同じような興奮を感じさせるガジェットデジカメの最右翼、世界初の「ハイブリッドGPS」を搭載するカシオ「EXILIM EX-H20G」をまたしても衝動買いした(関連記事)。
「ハイブリッド」という用語は、今や誰でも知っているほどポピュラーな言葉だが、カシオのハイブリッドが意味するところは、撮影場所の特定や撮影者の移動経路の割り出しを、通常のGPS機能だけではなく、モーションセンサー(方位センサー+加速度センサー)との混成回路で、継続的・自律的に実現することだ。
EX-H20Gは、有効1410万画素(1/2.3型CCDセンサー)、広角24mmからのズームレンズ(35mm判換算で24~240mmの光学10倍レンズ)を搭載しており、最大15倍のデジタルズーム「プレミアムズーム」機能を利用できる。連写と合成技術を組み合わせた、高精度な360度パノラマ撮影も可能だ。また、1280×720ドットで秒間30フレームのハイビジョンムービー(H.264)を記録できる。
しかし、筆者の衝動買いの理由はこれらカメラ系スペック値とはほとんど関係ない。実は、GPS技術そのものにも取り立てて興味はない。筆者の興味の対象は、写真を撮影するというアナログなアクションと、ユーザーに意識させることなく、撮影時間や場所を写真関連データとして記録してくれる点だ。
「戦略的衝動買い」とは?
そもそも「衝動買い」という行動に「戦略」があるとは思えないが、多くの場合、人は衝動買いの理由を後付けで探す必要性に迫られることも多い。
それは時に同居人に対する論理的な言い訳探しだったり、自分自身に対する説得工作であることもある。このコラムでは、筆者が思わず買ってしまったピンからキリまでの商品を読者の方々にご紹介し、読者の早まった行動を抑制したり、時には火に油を注ぐ結果になれば幸いである(連載目次はこちら)。
(次ページへ続く)

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