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3Dに録画機能にLED! 冬ボで買いたい最新テレビ/BDレコ 第5回

ソニー「BRAVIA」編――4倍駆動など最新技術を意欲的に搭載

2010年11月19日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

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3D対応で「BRAVIA」史上最高の高画質を追求!
「KDL-46HX900」

「KDL-46HX900」

「KDL-46HX900」

 次は、ソニーの最高画質モデル「KDL-46HX900」を見ていこう。前述の通り、「オプティコントラストパネル」+直下型LEDバックライト(部分駆動)で、パネル性能的にも最高レベルのものとなる。

 オプティコントラストパネルは、液晶パネルと前面ガラスの間の空間に、特殊な樹脂を充填して一体化。パネル面とガラス面の隙間で起こる乱反射を低減し、クリアで鮮明な映像の再現が可能になっている。

背面の入力端子。背面のHDMI入力は2系統。別売の「3Dシンクロトランスミッター」を接続する「3Dシンクロ端子」を備える

背面の入力端子。背面のHDMI入力は2系統。別売の「3Dシンクロトランスミッター」を接続する「3Dシンクロ端子」を備える

側面の入力端子にもHDMI入力を2系統備える。そのほか、USB端子なども装備し、デジカメの写真やHDビデオカメラの動画の再生も可能だ

側面の入力端子にもHDMI入力を2系統備える。そのほか、USB端子なども装備し、デジカメの写真やHDビデオカメラの動画の再生も可能だ

側面の操作ボタン。待機時の消費電力をほぼ0Wにできる「主電源ボタン」を採用

側面の操作ボタン。待機時の消費電力をほぼ0Wにできる「主電源ボタン」を採用

 背面および側面の入力端子は、HDMI入力を合計4系統備えるなど、十分な装備となっている。特徴的なのが、「3Dシンクロ端子」。本機は、3Dメガネや3Dシンクロトランスミッターが別売となっており、3D映像を楽しむには、これらの機器を購入し、3Dシンクロトランスミッターをこの端子に接続する必要がある。

付属のリモコンは、外見からは区別しにくいが無線方式を採用。リモコンの向きを気にせず使用できる。3D表示用のボタンもある。下部のカバー内には、「ブラビアリンク」で接続されたBDレコーダー用の操作ボタンがある

 リモコンは、3Dモデルでも共通のものとなっており、赤外線ではなく無線方式なので向きを気にせず使える。


かなり明るめの3D画質
2D画質はバツグン!

別売の3Dメガネ(実売5000円前後)と3Dシンクロトランスミッター(同5000円前後)。3Dメガネは写真の標準サイズのほか、赤と青のカラーが用意された小型サイズもある

別売の3Dメガネ「TDG-BR100」(実売1万2000円前後)と3Dシンクロトランスミッター「TMR-BR100」(同5000円前後)。3Dメガネは写真の標準サイズのほか、赤と青のカラーが用意された小型サイズもある

3Dメガネの電源スイッチは右側の下部にある。電源を入れるとLEDのランプが点灯(左)。メガネのつるの部分の内側には電池カバーのほか、メガネの上から3Dメガネを装着するときに使う角度調整スイッチがある(右)

 3D映像は、左右の映像が入り交じってしまう“クロストーク”が比較的少なめで、3D液晶テレビで気になりやすい速い動きでのチラつき感も少ない。

 また、同社のLX900シリーズに比べて、映像の精細感やディテール再現が優れており、2D映像だけでなく3D映像も、より立体的で臨場感のあるものになっている。3Dテレビは今後の普及に向けて、スタンダードなモデルでも対応機が増えていくと思われるが、3Dならではの迫力や臨場感を堪能するならば、基本的な画質性能も高い方がより効果的だと実感した。

 ただし、弱点がひとつ。それは頭の傾きに弱く、わずかに首を傾げただけでクロストークが増え、3D効果が減ってしまう点だ。ソニーの3Dメガネは偏光フィルターの表側の1枚を外しており(他社の一般的な3Dメガネはレンズの裏と表に偏光フィルターがある)、そのせいだと思われる。フィルターが少ない分、画面が明るく見え、室内の照明のチラツキ(フリッカー)の影響がないというメリットはあるが、リラックスした姿勢で視聴したい、という人にとっては多少気になる部分だろう。

「3Dメガネ明るさ」の調整。左が「明」で、右が「暗」。好みによって選んだり、部屋を暗くして視聴するときには「暗」を選ぶといいだろう

 もともと明るさは十分なのだが、さらに3D表示の設定では画面の明るさを調整できる。より明るくするというよりも、明るすぎると感じる場合に「暗」などを選ぶ方向で使うといいだろう。

2D3D変換機能「シミュレーテッド3D」効果の調整。左が「弱」で、右が「強」。「強」の映像のブレ方は比較的大きめ

 そして、2D3D変換機能も装備する。一般の放送などをいくつか3D化して見たところ、やはり3DCGアニメなどの相性の良いソースの立体感はなかなか優秀。普通のテレビドラマなどでは、なんとなく映像の奥行きが増したような印象になるなど、ソースによって効果には差がある。

 特筆したいのは2Dの画質の良さだ。基本的にはハイコントラストな映像だが、暗部の再現性もがんばっていて、黒く潰れてしまいそうな夜の街並みなどもはっきりと再現する。肌の色の階調の滑らかさや精細なディテール感なども良好で、なかなか見応えがある。

 高機能や美しいデザインなど、魅力の多いモデルだが、最大の特徴はやはり高画質。映画をはじめとするさまざまな映像をじっくりと楽しみたい人に、おすすめしたいモデルだ。

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