毎年1月上旬に開かれる「International CES 2011」では、大手家電メーカーがどういう戦略を元に、どのような製品展開を図っていくのかが明らかにされる機会だ。2011年のソニーは「3D対応製品の大攻勢」をかけるようだ。記者説明会と会場展示から、ソニーが投入する3D対応製品を見てみよう。
2眼式ハンディカムに3D Bloggie
今年は「録る」も3Dに
ソニーの3D大攻勢をある意味象徴するのが、3D撮影が可能なビデオカメラを幅広く投入する点だろう。まず主力となるハイビジョンビデオカメラ「ハンディカム」では、一体型2眼式3Dビデオカメラ「HDR-TD10」を2月に発売する(米国市場の場合、日本は未発表)。左右両方のレンズと撮像素子をふたつずつ備えて、各映像ともにフルHD解像度での撮影を可能としている。
ハンディカムで3D対応は、ある意味「当たり前」という印象も受けるが、同時にエントリー向けにも3D撮影対応製品を投入するのが、ソニーの本気の現われである。日本では知名度が低いものの、米国では手軽さで人気の小型ビデオカメラ「Bloggie」シリーズで、2眼式レンズ内蔵の「Bloggie 3D」(MHS-FS3)を3月に発売。ハイエンドのハンディカムとエントリーのBloggieの両方向から、見るだけでなく録ることで、3Dの楽しみを広げていく戦略だ。
3D対応の国内未発表VAIOノートも登場
見る方の主役は液晶テレビ「ブラビア」だが、テレビ以外の3D表示対応製品も拡充していく。そのひとつがパソコンの「VAIO」シリーズ。2010年のCESでは参考展示に止まっていたが、今年は製品版となる3D対応ノートが出展されていた。
3D対応となったのは、大型AVノート「VAIO F」シリーズ。16インチのフルHD解像度ディスプレーを搭載し、第2世代Core iシリーズのCore i7-2630QM(2GHz)とGeForce GT 540Mを内蔵するなど、パソコンとしての性能も非常に高い。3D表示にはNVIDIAの3D Visionを使うもようだ。

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