ほとんどのノートパソコンに搭載されているスピーカーは、音楽を堪能できるだけの性能を備えていない。なにか作業しながら音楽を聴くためにBGMを流しても、あまりの音の貧弱さに再生を止めたくなるほどだ。そんな時に使いたいのが、ノートパソコンに適した小型の外付けスピーカーだ。
ロジクールの「ロジクール ノートPC スピーカー Z205」(以下Z205)は、ノートパソコンと組み合わせて使うことを前提としたデザインと機能を備えたUSBスピーカーである。その特徴を見ていこう。
液晶ディスプレーにクリップオン! 設置場所は必要なし
Z205はUSB接続タイプの、コンパクトな2チャンネルステレオスピーカーである。本体下部に備えた大きなクリップで、ノートパソコンの液晶ディスプレー上に装着して使える点を大きな特徴としている。クリップの内側にはラバーが付いており、ノート側のベゼルを傷つける心配はない。クリップの締め付けはそれほど強くないが、約150gのスピーカー本体を支えるには十分だ。
後ろに傾けた液晶ディスプレーに装着した状態で、スピーカーが少し手前に傾くデザインになっているので、リスニングにちょうどよいポジションになる。スピーカーの角度は変更できないので、それ以上に調節する場合はディスプレーごと動かす必要がある。
音声入力端子としては、USB端子とステレオミニジャック端子を備えている。パソコンとUSBケーブルで接続すれば、Windowsの標準ドライバーで認識されて使えるようになるので、ドライバーソフトのインストールは不要である。対応OSはWindowsおよびMac OSとされている。
USB端子を使いたくない場合は、ステレオミニジャックのケーブル(付属はしない)で接続することも可能だ。もちろんこの方法なら、パソコン以外の携帯オーディオプレーヤーなどもつなげられる。
中音部に厚みのあるサウンドを楽しめる
ドライバーサイズは40mm、最大出力は2.0Wと、一般的なノートパソコン内蔵のスピーカーと比べれば大出力だ。当然、音質もはるかにいい。最大音量にしても音が割れず、快適に聴ける。音量はなかなかで、広いリビングのBGMにも十分だ。アウトドアでラジカセ代わりにも使える。とは言っても、オーディオ用スピーカーと比べると、最大音量が小さいのは仕方がない。「屋外で大音量を出したい」という用途には不適当だろう。
サウンドは透明感があり、中音部がきれいに出ている。高音も聞こえるが、抜けはそこそこ。低音は迫力不足だが、ドラムの音もしっかり伝わってくるなど、このサイズにしては上々と言える。映画ももちろん楽しめるが、2チャンネルスピーカーなうえ、仮想的なサラウンド機能もないので臨場感はいまいち。とはいえ、YouTubeなどの動画投稿サイトを複数人で楽しむ程度には十分だ。
ながら作業中にパソコンからBGMを流すには十分すぎる音質だが、東芝のAVノート「Qosmio」などに搭載されているスピーカーと比べると、さすがにやや劣る。
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