審査範囲は最小限に
1と2によって実現されるのが、3つめの「審査範囲は最小限に」だ。業者側の施設であるWebアプリケーションやデータベースにはPANが存在しないので、審査対象外となる。
PANをトークンに置き換えるサーバ(トークン化サーバ)、PANとトークンの関連づけ情報を保存するデータベースは、RASセキュリティが運用管理を行なう。そのため、クレジットカード対象事業者は、カード情報の入力と業務アプリケーション部分に対して、PCI DDS対策を行なうだけで済む。
PCI DSS準拠支援サービスの特徴の1つは、既存のシステムに大きく手を加えることなく利用できる点だ。修正が必要なのは、PANをカード情報の入力部分と、業務アプリケーションの処理の一部となる。PANから置き換えられたトークンはPANのデータ形式を維持するため、データベースのスキーマなどを変更せずに済むわけだ。
米国ではすでに開始をしているサービスであり、電子決済処理を行なうファースト・データが本サービスを利用したシステムを構築しているという。
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