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AIGエジソン生命保険が導入を決定

フライトシステム、iPhone利用のカード決済ペイメント・マイスター

2010年10月13日 09時00分更新

文● TECH.ASCII.jp

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10月12日、フライトシステムコンサルティングはiPhoneによるクレジットカード決済ソリューション「ペイメント・マイスター」の発表会を開催した。iPhoneに専用のカードリーダーを接続する製品で、決済システムは三菱UFJニコスが提供。AIGエジソン生命保険が導入を決定しているという。

iPhoneによるクレジットカード決済ソリューション「ペイメント・マイスター」

 米国のアップルストアが採用するInfinite Peripheralの製品など、iPhoneを利用したカード決済にはいくつかの製品が登場している。この中で、フライトシステムコンサルティングのペイメント・マイスターは、同社が開発したiPhone用アプリケーションに、米国のベンチャー企業「モフィー(mophie)」のクレジットカードリーダー付き専用ケース「Marketplace」を組み合わせた方式を採用する。

フライトシステムコンサルティング代表取締役社長の片山圭一郎氏。開発のため、3名のコアメンバーがモフィーのあるロサンゼルスやアップル本社のあるカリフォルニア州クパティーノなどを飛び回ったという

 おもなターゲットは、保険外交員やケータリング事業者、化粧品の訪問販売、家電の訪問修理など。三菱UFJニコスの決済システム「EC決済ソリューション」との連携により、取引状態の照会や売り上げ集計、結果表示などは専用のWebサイト上で確認が行なえる。また、ペイメント・マイスターのアプリケーション側にも、決済手続き時に、

  1. 契約書番号
  2. 担当者コード
  3. エリアコード

などを付与する機能、当日であればiPhone上で決済のキャンセルを行なう機能なども搭載する。これらの機能により、単なる決済端末ではなく、決済と売上を関連させて集計するといったことが可能になる。

 クレジットカード決済には重要となるセキュリティ関連の機能だが、キーマネージメント方式にはPCI DSSに準拠したセキュリティ規格「DUKPT(Derived Unique Key Per Transaction)」を採用する。これは、ANSIで規格された暗号化方式で、米国のデビットカード決済でも利用されているという。

 初回起動時に、各端末(iPhone)にそれぞれ異なる電子証明書(デバイス証明書)が、三菱UFJニコスが運営するサーバーからダウンロードされ、決済時にはこれを使って認証を行なう。万が一端末を紛失した場合は、証明書を無効化することで、利用を禁止できる。

 加えて、端末にはクレジットカード番号などの個人情報は保存せず、顧客情報を照会することもできないため、盗難端末から個人情報を抽出される危険もない。

ペイメント・マイスターを導入するAIGエジソン生命保険の常務取締役 二見 通氏。導入にあたっては、QRコードへの対応やセキュリティ面などの要望を出したという

 価格は、100台注文時で1台あたり約4万円。ほかに、月額費用が必要となる。なお、支払い先は三菱UFJニコスとなる。

 現在対応するカードブランドは、VISA、MasterCard、ダイナースクラブ、アメリカン・エキスプレスの4種類。JCBについては個別対応で、ペイメント・マイスターの導入を表明しているAIGエジソン生命保険の場合は、対応済みだという。

 また今後は、iPhone 4やICチップ付きクレジットカード、日本でも対応店舗が増えつつある、中国の銀聯カードへの対応も予定しているという。

初出時、製品名を誤って記載していました。お詫びし、訂正させていただきます。(2010年10月13日)

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