リコーから登場したユニット交換式デジタルカメラ「GXR」(関連記事)は、発想の転換といえば聞こえはいい。
昨年末に発売されたGXRは、新しい方式のレンズ交換が可能なデジタルカメラである。「カメラユニット」と呼ばれるレンズとイメージセンサーおよび周辺回路を一体化したユニットを交換することで、画角を変更できるのだ。
たしかにレンズとイメージセンサーを一体化して周辺回路まで内包してしまえば、一対のレンズとセンサーの組み合わせだけに最適化したチューニングを進められるだろう。しかしその反面、ユニットひとつを開発するためには新規のデジカメを開発するのと同じだけの手間と時間がかかるのではないか? などと思ったりもする。
そんなに手間暇かけるだけの価値、というか使い勝手や画質面での優位性がユニット交換式カメラにあるのか? 年末にかなり気になってしまい、衝動的に実機を購入。買ったからにはしばらく使い倒してみたいと思う。
ボディ+ユニットで考えるとちょっと割高
発売当初用意されたカメラユニットは2種類。「S10 24-72mm F2.5-4.4VC」(以下S10)と「A12 50mm F2.5 MACRO」(以下A12)である。カメラ購入時にはボディ単体では撮影できないのでカメラユニットも同時に購入する必要がある。
このあたりはデジタル一眼レフと同じことになる。カメラボディ(実売4万5000円前後)と標準ズームレンズ相当のS10(実売4万円前後)をあわせると約8万5000円程度。現在7万円を割っているデジカメ一眼レフと価格だけで比較すると割高感がある。

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