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買ったからには全部言いたい! リコー「GXR」はどうなの? 第8回

「GXR」のシーンモードを試す!「ズームマクロ」「遠景」編

2010年03月04日 12時00分更新

文● 小林 伸

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 前回(関連記事)紹介したワイドコンバージョンレンズは逸品だ。やはり19mm相当(35mmフィルム換算)のワイドな画角を一度知ってしまうと病みつきになってしまう。そして我が「GXR」も大活躍の日々だ。

ワイドコンバージョンを使用してマクロ撮影をすれば、対象の花とその周りの状況まで一度に画面内に入るので状況説明的な写真が撮影できる

ワイドコンバージョンを使用してマクロ撮影をすれば、対象の花とその周りの状況まで一度に画面内に入るので状況説明的な写真が撮影できる

 さて、そんなGXRも最近のデジカメらしくいくつかのシーンモードを搭載している。「いくつか」という言い方をしたのは、最近のコンパクトデジカメなら何十種類、デジタル一眼レフでも十種類近くのシーンモードを搭載しているからだ。

シーンモード選択画面。それぞれに簡単なシーンモードの説明が入っている

 これらと比べるとGXRのシーンモードは割と少なく、動画/ポートレート/スポーツ/遠景/夜景/斜め補正モードという基本6種類+カメラユニットによってズームマクロが追加されるようになっている。今回はこの中から、遠景とズームマクロを試してみた。


被写体を大写しに!「ズームマクロ」モード

 ズームマクロは現状、「RICOH LENS S10 24-72mm」(以下S10)装着時のみ使用できるシーンモードである(今後登場してくるカメラユニットによってはまた使用できるものもあるだろう)。

ズームマクロでは被写体を大きく写せるようにズームの位置を最適化するため。直径1cm程度の小さな花もこの程度まで大きく写すことができる

ズームマクロでは被写体を大きく写せるようにズームの位置を最適化するため、直径1cm程度の小さな花もこの程度まで大きく写すことができる

ネコを被写体にした場合、もっと近寄れたはずだがあまりにカメラが近くなりすぎるため嫌われて動かれてしまう。このアタリが限界だった

ネコを被写体にした場合、もっと近寄れた……はずだが、あまりにカメラが近くなりすぎるため嫌われて猫が動いてしまう。このあたりが限界だった

 このシーンモードでは通常のマクロモードよりも被写体を大きく撮影できると説明書にはある。なるほど、確かにズームマクロモードに設定するとレンズの焦点距離が固定される。

 最短撮影距離のレンズ先端より約1cmで撮影できる一番テレ側の画角で固定されるようだ。そのため光学ズームで画角を変更することはできない。

シーンモード「ズームマクロ」時の背面液晶画面。左隅のズームスライダーの位置は中央付近になり固定されてしまう

シーンモード「ズームマクロ」時の背面液晶画面。左隅のズームスライダーの位置は中央付近になり固定されてしまう

 さらに被写体を大きく撮影したい場合はデジタルズームの利用を考えるだろう。しかし、「デジタルズーム切り替え」を初期設定の「通常」の状態にしたままだと、デジタルズームを使用することができない。

 「オートリサイズ」へと変更することで、最大4倍のデジタルズームによる拡大ができる(「画質・サイズ」を「L」の4:3に設定している場合有効となる)。

 露出に関してはカメラ任せのプログラムAEになり、プログラムシフトモード時のようなアップダウンダイヤルでのシフトラインの変更はできなくなっている。

ADJ.レバーによる設定変更は「露出補正/ホワイトバランス/AFターゲット」のみとなる。ほかのISOや画像設定はmenuボタンを押し撮影設定画面からとなる

ADJ.レバーによる設定変更は「露出補正/ホワイトバランス/AFターゲット」のみとなる。ほかのISOや画像設定はmenuボタンを押して撮影設定画面からとなる

 ズームマクロモードでは、ADJ.レバーの設定内容もパラメーターに変化が見られ、露出補正/WBとAFターゲットのみ変更できるようになる。コントラストや彩度などの画像設定にはほとんど変化はないようだ。

 初期設定を「スタンダード」画質設定のままで変更するには、menuボタンで「撮影設定」画面を呼び出すことになる。これはほかの「画質・サイズ」などのパラメーターも同様で、ADJ.ボタンに設定されていたパラメーターはキャンセルされてしまうようだ。

「メニューカーソル位置保持」の設定をONにしていても、シーンモード撮影時ではmenuボタンを押したときはシーンモード選択画面になる

「メニューカーソル位置保持」の設定を「ON」にしていても、シーンモード撮影時ではmenuボタンを押したときはシーンモード選択画面になる

 少し気になったのは、シーンモード撮影時に「メニューカーソル位置保持」の設定を「ON」にしていたとしても、「OFF」のような挙動――つまりmenuボタンを押したときの初期の画面がシーンモード選択画面となってしまい、少々手間取ることになる点だ。

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