前回(関連記事)紹介したワイドコンバージョンレンズは逸品だ。やはり19mm相当(35mmフィルム換算)のワイドな画角を一度知ってしまうと病みつきになってしまう。そして我が「GXR」も大活躍の日々だ。
さて、そんなGXRも最近のデジカメらしくいくつかのシーンモードを搭載している。「いくつか」という言い方をしたのは、最近のコンパクトデジカメなら何十種類、デジタル一眼レフでも十種類近くのシーンモードを搭載しているからだ。
これらと比べるとGXRのシーンモードは割と少なく、動画/ポートレート/スポーツ/遠景/夜景/斜め補正モードという基本6種類+カメラユニットによってズームマクロが追加されるようになっている。今回はこの中から、遠景とズームマクロを試してみた。
被写体を大写しに!「ズームマクロ」モード
ズームマクロは現状、「RICOH LENS S10 24-72mm」(以下S10)装着時のみ使用できるシーンモードである(今後登場してくるカメラユニットによってはまた使用できるものもあるだろう)。
このシーンモードでは通常のマクロモードよりも被写体を大きく撮影できると説明書にはある。なるほど、確かにズームマクロモードに設定するとレンズの焦点距離が固定される。
最短撮影距離のレンズ先端より約1cmで撮影できる一番テレ側の画角で固定されるようだ。そのため光学ズームで画角を変更することはできない。
さらに被写体を大きく撮影したい場合はデジタルズームの利用を考えるだろう。しかし、「デジタルズーム切り替え」を初期設定の「通常」の状態にしたままだと、デジタルズームを使用することができない。
「オートリサイズ」へと変更することで、最大4倍のデジタルズームによる拡大ができる(「画質・サイズ」を「L」の4:3に設定している場合有効となる)。
露出に関してはカメラ任せのプログラムAEになり、プログラムシフトモード時のようなアップダウンダイヤルでのシフトラインの変更はできなくなっている。
ズームマクロモードでは、ADJ.レバーの設定内容もパラメーターに変化が見られ、露出補正/WBとAFターゲットのみ変更できるようになる。コントラストや彩度などの画像設定にはほとんど変化はないようだ。
初期設定を「スタンダード」画質設定のままで変更するには、menuボタンで「撮影設定」画面を呼び出すことになる。これはほかの「画質・サイズ」などのパラメーターも同様で、ADJ.ボタンに設定されていたパラメーターはキャンセルされてしまうようだ。
少し気になったのは、シーンモード撮影時に「メニューカーソル位置保持」の設定を「ON」にしていたとしても、「OFF」のような挙動――つまりmenuボタンを押したときの初期の画面がシーンモード選択画面となってしまい、少々手間取ることになる点だ。
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