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松村太郎の「ケータイが語る、ミクロな魅力」 第65回

iPhone OS 3.0で見えたモバイル・ハブ戦略

2009年03月21日 13時30分更新

文● 松村太郎/慶應義塾大学SFC研究所 上席所員

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【今週の1枚】iPhoneではメールマガジンなどのURLがたくさん送られてきて、Safariでその場でブラウズできるが、URLやテキストを他のメールやSMSで転送するためにはコピー&ペーストの機能が必要だった

 日本時間3月18日未明、AppleはiPhone 3.0 SDKとiPhone OS 3.0の概要について発表した。SDKでは1000もの新しいAPI、そしてiPhone OSにも100の新機能を搭載した。プラットホームで進化するiPhoneを、再び印象づけるアップデートとなりそうだ。

 iPhoneは2007年夏に初代が登場し、2008年夏に3G対応の現行モデルiPhone 3Gがリリースされた。App Storeがオープンとなり、日本発のアプリやゲーム、コンテンツの世界市場での活躍が見られる。

 さらに2009年2月末から日本では「iPhone for Everybody」キャンペーンがスタートし、8GBモデルのiPhone 3Gは実質的な端末代金無料になった。さらに、既存ユーザーも含めてパケット定額料金の大幅な値下げを行い、端末販売ランキングで再び上位に顔を並べるようになった。

 発売からまもなく1年が過ぎようとしている端末がこれだけ継続的に話題を振りまくパターンは、日本のメーカーのケータイではなかなかなかったことではないか。

現在のiPhoneは、そのまま最新版を利用可能

 今回発表されたiPhone OS 3.0は、2009年夏頃にリリースされる予定だ。今までの日本のケータイにも通信を使って不具合を修正するソフトウエアアップデート機能が搭載されてきたが、内蔵しているOSのメジャーバージョンアップまで実現できるケータイはなかった。

今回のiPhone OSで一気にできることが拡大する。新機能を紹介しているのは、iPhoneソフトウェア担当のスコット・フォーストール氏

 現在日本のiPhone 3Gユーザーは手元にあるiTunesで無料のソフトウエアアップデートを行うことによって、最新のiPhoneに進化させることができる。いちいち販売店に持っていったり、Appleに預けたりする必要は全くない。手軽に最新のフル機能を利用することができるため、「新しいOSが出たと言うことは、新モデルも出るんじゃないか?」と買い控える心配はないのではないか。

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