
【今週の1枚】iPhone上でのケータイメールは表示や通知もiPhone流。画像付きメールがホームスクリーンに表示されると、届いたメールを早く見たくなる。個人的にはSMS/MMS着信音がもうちょっとバリエーション豊富になれば、と思うのだが
iPhone OS 3.0で追加された新機能で最も注目すべきは、アプリからのPush Notification(プッシュ通知)機能だ。徐々に登場し始めたプッシュ対応アプリに触れてみると、iPhoneを使っていて忘れかけていたケータイの本質を思い起こさせてくれる。
iPhone 3GSが発売されてからの1ヵ月
iPhone OS 3.0のリリース、そしてiPhone 3GSが発売されて早1ヵ月が経とうとしている。Appleが発表した2009年第3四半期のiPhoneの出荷台数は520万台。前年比の6倍以上という数字を記録した。日本での販売台数は正式には発表されていないが、各種調査会社によると近々100万台を超えるのではないかと見られている。
この1ヵ月というもの、僕の同世代の友人達がこぞってiPhoneを買い増したり、MNPをして機種変更をした。
ウェブユーザビリティーのコンサルティングファームに勤める友人は、iPhone向けの使いやすいサイトの研究と、iPhoneに関連する相談や案件が増えてきたことを理由に、iPhoneと今までのケータイとの二台持ちを始めている。通話とメールはこれまでのケータイを使っているものの、隙間時間はiPhoneにばかり触るようになったそうだ。
ゲーム会社に勤める友人は、長らく使ってきた電話番号をMNPでiPhoneに切り替えた。ポータブルゲームプラットホームとして触れておくべき存在と考えたようだ。またカメラ好きな彼は持ち歩くガジェットを増やしたくなかったという理由もあった。
広告代理店に勤める友人もMNPで乗り換えた。最近行なった筆者の結婚式ではiPhoneに書いてきた祝辞の原稿を読み上げる人が何人かいて、しかもTwitter経由で祝辞までもらった。その様子を見ていて乗り換えを決意したという。Twitterをしっかり使いたいという考えもあった。今後Twitterを使ったプロモーションの案件も増えてくるのかもしれない。
このようにさまざまな理由や考えでiPhoneを使い始めたり、乗り換えたりする人が増えている。あまり大きく採り上げられていないが、実はiPhoneにはケータイユーザー向けの大きなプレゼントが仕込まれていて、メインのケータイとして乗り換えてもコミュニケーション上、あまり不便を感じなくなってきたようだ。

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