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【T指令のパーツで遊ぼう!! No.5】近日登場の新型ペルチェ素子搭載CPUクーラーを早速チェック!

2006年05月15日 22時43分更新

文● T指令

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ペルチェ冷却クーラーの性能は?

 早速「Opteron 146」の定格クロック2GHzで通電を開始だ。制御ユニットに表示されるCPU温度を確認すると“25℃”の表示が! 「お~、本当ならすごいぞ」と感心。OS起動後に「PC Probe」を使用してファン回転数を確認すると、負荷を掛けない状態で2000~2600回転程度となっている。続けて「PC Probe」でCPU温度を確認すると30℃だった。28~29℃くらいならうれしかったな~とちょっとガックリ。制御ユニットのLDC表示では24~25℃とあるので、これは温度を計測している箇所の差だろう。検証で使用しているマザーボード「A8N-SLI Premium」は、CPUソケットの真ん中に温度センサーがあるので、そこの温度となり、「MA-7131-A」ではペルチェ素子の冷却面側を計測してるようだ。ベンチマークを実行して温度を計測しようとしたが、ちょっとファンの音が気になる。どうも、制御ユニットでの計測温度が24~27℃程度だとファンの回転数が安定しないようだ。このためファンの回転数が頻繁に変わり、その際の音がちょっと気になってしまった。ただし、検証台での使用なので、ケース内に入れて使用した場合はそれほど気にならないはずだ。

検証中
検証マシンの様子。制御ユニットでの計測温度が24~27℃程度だとファンの回転数が安定せず、やや音が気になったが、ケース内に入れて使用した場合はそれほど気にならないだろう

 では、“午後のこ~だ”と“3D Mark 06”のベンチマークを実行して負荷を掛けてみよう。結果は、制御ユニットの表示が25℃、「PC Probe」の計測が34℃となった。高負荷時で空冷と比較すると「XP-90C」より6℃も低く、【T指令のパーツで遊ぼう!! No.2】で試した水冷の「仙泉(Xian Quan)」と比較すると“4℃”低い結果となった。水冷の方が静音性は高いが、冷却性能ならペルチェの方が上のようだ。ただし、ペルチェ素子は片面を冷やす代わりに反対側の熱量が増加する特性上、CPUが冷えてもヒートシンクの温度が高くなる。高負荷時にヒートシンクを通って出てくる風は生温かいので、うまくケース背面のファンで排気をしないと、ケース内の温度が上昇することになるだろう。

「Opteron 146」定格動作時のCPU温度グラフ
「Opteron 146」定格動作時のCPU温度を「PC Probe」で計測した。純正クーラーや水冷クーラーより冷却性能は高い

 さて、次は「Opteron 146」をコア電圧1.5V、FSB270MHz×10倍=2700MHzに設定して計測してみよう。起動すると「MA-7131-A」の制御ユニットが表示する温度は、定格動作時と変わらず24~25℃だ。「PC Probe」の計測では32℃と、定格動作時の2℃アップとなった。思っていたより、ペルチェ素子冷却はCPU温度の上昇を押さえている。続けてベンチを実行して高負荷時の温度を計測して、こちらも定格動作と同じようにグラフ化した。

「Opteron 146」2.7GHz動作時のCPU温度グラフ
「Opteron 146」を2.7GHzにオーバークロックした時のCPU温度を「PC Probe」で計測。オーバークロック時は見事にペルチェ冷却の圧勝となっている。さらに、ベンチ実行中にファンの回転数を低速にしていたときもあったので、冷却性能の余力はまだあると思われる

ちょっと息抜き、無理だと分かっていてもファンレスで試しちゃう

 ペルチェ冷却をすっかり気に入ってしまった私。ペルチェ素子の特性を考えれば「ファンレスは無理だろう」と分かっていても「試せ~」と悪魔のささやきが……。「自作の世界って実際に試してみないとわからないことって多いから」と言い訳しながら、「Opteron 146」を定格動作に設定して、さくっと電源を切る。次は、冷却ファンの電源コネクタを外して、CPUクーラーのヒートパイプの根元にサーミスタを貼り付けて、ペルチェ素子の発熱側温度を計測できるようにした。これで準備完了だ。では、スイッチオン! そして、OSが起動した後に温度を確認すると……。制御ユニットの温度表示は27℃だが、ペルチェ素子の発熱側の温度計が、OS起動時間プラス2分くらいで60℃を超えた。まさかここまで上がるとは、やばい~、と思いつつも写真を数枚撮影する私。やはり、ファンレスは厳しかった。と言うか遊びでも「ファンを止めては駄目!!」と強く言っておく。(次ページに続く)

ファンレス検証中 やばい!
ファンを停めると、OS起動時間プラス2分くらいでペルチェ素子の発熱側の温度が60℃を超えた撮影中にもみるみる温度が上がっていく。や、やばい!

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