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【T指令のパーツで遊ぼう!! No.5】近日登場の新型ペルチェ素子搭載CPUクーラーを早速チェック!

2006年05月15日 22時43分更新

文● T指令

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さらに冷却性能を試して行こう

 ちょっと脱線したが本題に戻って、今度は「Athlon 64 X2 4800+」を使用した場合の冷却性能をチェックしていこう。まずは、「MA-7131-A」を外してCPUを交換する。「MA-7131-A」の取り付けは慣れたもので、あっという間に完了だ。いざ、「Athlon 64 X2 4800+」を定格クロックの2.4GHzで通電開始。制御ユニットに表示されるアイドル時のペルチェ素子の温度は、24~25℃と「Opteron 146」と変わらず、「PC Probe」では29℃となった。「あれ~、“Opteron 146”より温度低いぞ、これって誤差の範疇?」と思いつつ空冷での計測結果を確認すると、「XP90-C」での計測時もアイドル時は「Athlon 64 X2 4800+」の方が1℃低い結果に。使用されているコアの差かな~と思いつつ、アイドル時に30℃台を切ったので満足する私。期待を込めて、ベンチ実行時の温度を計測だ。高負荷時も41℃と、純正CPUクーラーと比べると7℃、「XP90-C」と比べても3℃低い結果となかなかの性能だ。次は、コア電圧1.5V、FSB225MHz×12倍=2700MHzに設定して計測してみよう。結果は、アイドル時39℃、高負荷時50℃となった。まだまだ、冷却性能には余力があるなと思いつつグラフを作成した。

「Athlon 64 X2 4800+」定格動作および2.7GHz動作時のCPU温度グラフ
「Athlon 64 X2 4800+」定格動作および2.7GHz動作時のCPU温度を計測。「MA-7131-A」の冷却性能は満足できる結果と言えるだろう

忘れていた恒例の消費電力チェック!

 ワットチェッカーを自宅に持って帰っていたため、すっかり忘れていた消費電力の計測を慌てて実行だ。計測には「Athlon64 X2 4800+」を定格動作に設定して、「MA-7131-A」と純正CPUクーラー使用時をチェックした。まず、純正CPUクーラーは、アイドル時が89Wとなり、高負荷時は145Wとなった。そして、「MA-7131-A」はアイドル時に90~180Wと変動した結果となった。これは、温度を調節するためにペルチェ素子への通電のオン/オフを繰り返しているのだろう。高負荷時は、ベンチ実行中に徐々に安定して220W程度となった。純正のCPUクーラーと比べると高負荷時で75Wの差となる。ペルチェ素子は電流を流すことで温度差を発生させるデバイスなので、消費電力が高くなるのは仕方がないだろう。使用しているPC構成によっては500Wクラスの電源を使用した方がいいかもしれない。ちなみに製品パッケージには、400W以上の電源での使用を促す記載がある。

パッケージの注意書き
ペルチェ素子は消費電力が高く、製品パッケージには400W以上の電源での使用を促す記載がある

冷却性能はバッチリ! 拡張性も高くおもしろい

 今回はSocket 939/940/754用を借りたので、Athlon系より動作クロックが高く発熱量の多いLGA775のCPUでは試せなかったが、今回試した限りでは、まだ「MA-7131-A」での冷却性能は余力があると思うので、LGA775用の「MA-7131-I」でも十分な冷却性能を発揮すると思われる。さらに、冷却性能は水冷と同等クラスだが、水冷と違い、万が一の水漏れによるパーツ破損の危険性がない点でも安心できるだろう。ただし、ペルチェ素子の特性上、CPUは冷えるが「ケース内の総発熱量」が増えてしまう点は、覚えておいて欲しい。
 現状、サンプル品なので静音性については何ともいえないが、そんなにうるさいとは感じなかった。また、静音性の高い9cmファンに交換したり、ファンをヒートシンクの前と後ろに2個搭載して冷却を強化してみたり、クーラーをケースの排気ファンとダクトで繋げて、冷却兼排気としてケース内温度の上昇を抑えるなど、いろいろなアイデアを試すことが可能な、拡張性の高い製品といえる。

●結論:サンプル品の結果だが、冷却性能は文句なし。予価は1万3000円程度と、空冷のCPUクーラーより割高となるが、CPUをガンガン冷やしたい人にオススメだ!!

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