IwillからAthlon 64対応のスリムタワー型ベアボーン「ZPC64」が登場した。DELLなどのメーカー製スリムタワー型PCをひと回りほど大きくしたような、すっきりとしたデザインが特徴だ。
Iwill製Athlon 64対応のスリムタワー型ベアボーン「ZPC64」。DELLなどのメーカー製スリムタワー型PCをひと回りほど大きくしたような、すっきりとしたデザインが特徴だ |
マザーボードを筐体中心線近くにマウントすることにより、その両サイドをどちらも利用する。向かって左側にCPUやチップセット、メモリ、光学ドライブを搭載 |
同社の“ZPC”シリーズといえば、今まで外付け光学ドライブのような小型さが特徴の製品だったが、今回の「ZPC64」では初めてスリムタワー型に。対応CPUもPentium 4からAthlon 64へと変更された。外観こそ、普通のスリムタワー型に見える同製品だが、カギとなるのが内部の構造だ。マザーボードを筐体中心線近くにマウントすることにより、その両サイドをどちらも利用するというもので、マザー表面にあたる左側にCPUやチップセット、メモリ、光学ドライブを。その反対のマザー裏面にあたる右側に、HDDとビデオカードを装備するというもの。これにより、スリムタワー型では例の少ない、通常サイズのAGPビデオカードが使用できる構造となっている。ちなみに、取り付け可能なビデオカードのサイズは、3.5インチHDD使用時で奥行き169mmまで、2.5インチHDD使用時で奥行き201mmまで。ただ、RADEON系など比較的厚みのないビデオカードなら平気そうだが、GeForce系カードの上位モデルに多く見られる、2スロット占有タイプの取り付けは不可能。1スロットタイプのものでも、厚みのあるクーラーを搭載したものではファン回りの通気が厳しくなると思われる。
取り付け可能なビデオカードのサイズは、3.5インチHDD使用時で奥行き169mm | 2.5インチHDD使用時で奥行き201mmものが装着可能 | |
GeForce系カードの上位モデルに多く見られる、2スロット占有タイプの取り付けは厳しそう | チップセットに“nForce3 150”を採用し、拡張スロットはAGP×1にDDR DIMM×2、10/100Base-T、サウンド、IEEE1394などをオンボード |
もうひとつ特徴となるのが、ヒートパイプを採用したCPUの冷却機構。CPU本体のファン付きクーラーだけでなく、ヒートパイプを介して筐体下部に設けられた2つのヒートシンクでも冷却するというもので、従来のベアボーンでは見られなかった構造だ。ただし全体的に複雑な構造となっており、筐体カバーの取り外しが少々不便。ネジの数も多い。
CPUはSocket 754のAthlon 64-3400+まで対応。チップセットに“nForce3 150”を採用し、拡張スロットはAGP×1にDDR DIMM×2。10/100Base-T、サウンド、IEEE1394などがオンボード。光学ドライブは、5インチスリムタイプが搭載可能で、電源は180Wの外付けタイプ。販売しているのは、高速電脳で3万6540円、TSUKUMO eX.とぷらっとホームで3万7800円、となっている。
CPU本体のファン付きクーラーだけでなく、ヒートパイプを介して筐体下部に設けられた2つのヒートシンクでも冷却する | 全体的に複雑な構造となるためか、筐体カバーの取り外しが少々不便。ネジの数も多い |