GeForce3カード以来、アキバには久しぶりの登場となる米VisiontekからPCI版のGeForce4 MX420搭載ビデオカード「Xtasy GeForce4 MX420」が現れた。コンシューマ向けPCI版のビデオカードでは長らくGeForce2 MX400が3D性能最速の座にあり、GeForce2 GTSと同等以上の性能を持つチップを搭載するカードは長らく登場していなかったが、ようやくその状態に変化が生まれたことになる。
インターフェイスはD-Sub15ピンとSビデオ出力。VRAMは64MB。メモリチップがSamsung製の6ns品であることや、パッケージに記載されている仕様から判断するに、コア/メモリクロックはAGP版と同じであるようだ。その250MHzで動作すると思われるGPUには小型のヒートシンクが搭載されているのみで、ファンレスになっているのも特徴と言える。
Samsung製のSDRAMをVRAMとして採用する | GeForce4 MX420の仕様どおり、10億テクセル/秒の処理が可能だとするパッケージ | |
ビデオ出力の位置からすると、なんらかのコネクタと干渉して取り付けられないスロットがある可能性もある | カード裏面はいたってシンプル |
PCIバスを採用することで気になるのは実際のパフォーマンスだが、GeForce2 MXシリーズのPCI版カードがAGP版の6~8割程度に止まっていたのを考えると、今回もAGP版と同等の速度を望むのは酷。また、Low Profileではないため、“i810”チップセットなどを搭載するブックサイズPC用のアップグレードパスにも利用できないが、それでも最速のPCIビデオカードなのは間違いなく、AGPスロットを搭載しないPCで3D処理速度を求めるなら見逃せない製品と言える。最大2048×1536ドットまで対応する2枚目のビデオカードとして、デュアルディスプレイ出力に対応しないビデオカードとのセットでデュアルモニタ環境を実現する時にも十分選択肢となりそうだ。ソフトDVDプレーヤ「PowerDVD」を同梱し、価格はUSER'S SIDE本店で1万7800円。希少価値分か、高めの設定なのは否めない。
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