バイオC1は,1998年9月に登場して以来,デザイン性と1kgを切るコンパクトさ,標準搭載の内蔵CCDカメラとそれを活かした遊び心溢れるアプリの数々などから,常に「欲しいノートPC」の上位にランク付けられるミニノートだ。その新バージョン「C1MRX」が,映像機能の強化に加え,デザインを一新するなど大幅にモデルチェンジした。
外見も従来バージョンとは
一線を画す新C1
2001年12月29日に発売されたソニーのミニノートバイオC1シリーズ最新作「PCG-C1MRX」(以下C1MRX)は,MPEG-2ハードウェアエンコーダという今回の目玉である新機能のほかにも,ハードウェアスペック,本体素材,デザインやインターフェイスのレイアウトに至るまでがらりと変え,“映像と音楽で遊ぶ”というコンセプトをより強調させる機能と使い勝手を向上させた製品構成となっている。
本体を見てまず目を惹くのが,従来よりもスタイリッシュになったボディデザインだ。本体に使用される素材は,天面が従来のマグネシウム合金から,アルミ-マグネシウム合金とプラスチックの2種類構成へと変更された。アルミ-マグネシウム合金は高強度で成形しやすいという性質を持ち,エンボス加工されたVAIOのロゴはくっきりとシャープになった。その下の社名ロゴも,同社の携帯端末CLIEのロゴに使用されたダイヤカット手法で加工し、銀色に浮き上がらせ重厚さを醸し出している。素材の変更に合わせて,カラーリングも,アルミ-マグネシウム合金部分が少し紫がかったシルバーに,プラスチック部分がブルーグレーになった。この配色によって本体全体が引き締まり,より小さく見える印象さえ与える。もちろん,デザイン面だけでなく素材にプラスチックを採用したことで,液晶パネルの端をとおってMOTION EYE近くまで伸びているBluetoothアンテナが,金属で覆われているときよりも電波の受信効果が上がり感度が向上するということにも一役買っている。
各種ケーブル、カード類を本体に接続したところ。コネクタ位置は写真参照のこと。 |
端子部分の反対側には,コネクタを差し込んで収納できるスペースがある。重量は約135gと軽量なので,持ち歩いても苦にならない。 |
従来の右側面からキーボード右上上部に変更になった「ジョグダイヤル」。持ったときのホールド感は安定し,ダイヤルもくるくると回しやすくなった。 |
キーストロークは2mmだが,キータッチはしっかりしているほうだ。 | カーソルキーはどうしても上下キーが小さくなってしまうが,使用に差し支えはない。 |
円柱形のボタンは,クリック感が良好。センターボタンを押したままトラックポイントを上下に動かすことでウィンドウ内をスクロールできる。 |
同社サイトの関連製品情報では,約200gだが,ACからコンセントのコネクタまでのケーブル重量も入れると約250gとなる。 |