発熱性への気配りは○
バッテリ駆動時間はもうひといき
キーボード、ポインティングデバイス、液晶パネル部の全景。 |
液晶ディスプレイは,サイズこそ8.9インチと変わらないが,XGAからSXGAへとバージョンアップし,従来の1024×480ドットから1280×600ドットの高解像度を実現。これにより,縦長表示が多いWebブラウザやアプリケーション画面も,以前ほどこまめにスクロールさせなくても快適に閲覧できるようになった。また,CRT外部出力では,最大解像度1600×1200ドットにも対応している。ただし,解像度が上がった分,表示される文字も当然小さくなるため,見えにくいと感じる人もいるだろう。
嬉しいことに標準でワイヤレスLANカードが添付する。また,外部I/O端子を集めた「ポートリプリケータ」で有線LANも装備。 |
こうしたハードウェアスペックからすると,処理速度にも期待がかかるが,アプリベンチの結果(詳しくは別冊ASCII No.4本誌P.115を参照のこと)では解像度などの問題もあって,今回のレビュー機種の中では遅いという残念な結果に終わってしまい,あまり奮わなかった。しかし,一方で発熱性の測定では及第点といっていい値を出している。次に,バッテリベンチの結果を見ると,ただでさえ小さい文字が,省電力で液晶の輝度が暗くなってさらに見えにくいにもかかわらず,約2時間という数値はモバイルノートとしては少々物足りない気がする。特に,今回からMPEG-2形式での動画キャプチャに対応したことで,外出先などでのちょっと録画したいというニーズも増えるであろうことを考えると,標準バッテリで,もう少し長く持ってほしいところだ。しかし,重量とトレードオフにはなってしまうが,別売のLバッテリを使用すれば約4時間以上は駆動時間が伸びる。Lバッテリが約350gなので,Sバッテリを外した本体836gと合計すると約1.28kgになるが,それでも今回のレビュー機種の中でも2番目に軽いほうだ。また,出先で電源が確保できることがわかっているならば,ACアダプタが約250gとバッテリよりも軽量なので,そちらを持っていくという手も考慮に入れていいだろう。
本体左右側面。 |
本体前面および背面。 |