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ハンコムリナックス(株)、『HancomOffice 1.5J』を発表

2001年06月14日 00時38分更新

文● 編集部

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次に、『HancomOffice 1.5J』のそれぞれのアプリケーションを紹介する。現在『HancomOffice 1.5J』はまだ開発が継続されており、最新のバージョンを見ることができたのは『HancomKDE』と『HancomSheet 1.5J』のみであった。まず、『HancomKDE』から紹介しよう。

『HancomKDE』

『HancomOffice 1.5J』は、これまでの『HancomOffice』のパッケージにKDE 2.1ベースの『HancomKDE』を加えて、デスクトップの統合環境を目指すという。Park氏によると、Linuxをデスクトップ環境として用いるためにはインターフェイス全体を改善する必要があり、KDEはGNOMEと比較して最近の開発速度が速いこと、ファイルマネージャ/ブラウザの『Konquerer』が2バイト文字圏での使用に適していること、『HancomWord』を除く『HancomOffice』シリーズがKDEと同じQtライブラリ上で開発されていること、といった理由から、デスクトップ環境としてKDEを採用したという。

『HancomKDE』では、

  • ファイルマネージャ/ブラウザの『Konquerer』(『HancomOffice』では『Kブラウザ』)
  • Hancom版『kmail』
  • Windowsサーバ上にあるアプリケーションをLinuxで用いることができる『WinLink』
  • アップデートウィザードの『ハンコムアップデート』

が組み込まれるほか、日本語への対応を強化し、グラフィカルログイン画面の表示を日本語化するなどしている。

『HancomKDE』の『Kブラウザ』。KDEのKonquererと同じもので、Webブラウザ/ファイルマネージャとして機能する。
こちらはHancom版『kmail』。

『HancomSheet 1.5J』

今回新しくなった『HancomSheet 1.5J』では、Excelファイルの数式の読み込み、セルの色の読み込みが可能になった。また、3Dグラフの角度を調整する機能や、印刷プレビューも可能になっている。

Excel 2000で作成した表とグラフ。これを『HancomSheet 1.5J』に読み込ませてみた。
さきほどのExcelファイルを『HancomSheet 1.5J』にインポートしたもの。グラフは表示されなかったが、“SUM”や“NOW”は問題なくインポートできている。色の表示もほとんど問題はない。
『HancomSheet 1.5J』上で改めてグラフを作成。3Dグラフの壁面上で右クリック、「3-Dグラフ」を選ぶと角度を変えることができる。3Dグラフをマウスの中央ボタンで捕まえて角度を変えることも可能。
新しく追加された「印刷プレビュー」画面。拡大/縮小表示にも対応している。
「改ページプレビュー」画面。Excelと同じく、マウスで改ページ位置を調整できる。

今回のβ版ではほかに、本誌でもすでに紹介している『HancomWord R5』や『HancomPresenter 1.2』、『HancomPainter 1.2』が収録されていたが、特別な機能追加などは見られなかった。

『HancomWord R5』の画面。次期バージョンの『HancomWord 5.2』では、Word文書をインポートしたときの文字化けを解消するなどのバグフィックスを行ない、Wordとの互換性をさらに高めるという。
『HancomPresenter 1.2』の画面。『HancomPresenter 1.5J』では、PowerPointとの互換性をさらに強化し、テキストや表、イメージを読み込むことが可能になる。
『HancomPainter 1.2』の画面。『HancomPainter 1.5J』では、さらにONMファイルのサポートが追加される。

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