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ハンコムリナックス(株)、『HancomOffice 1.5J』を発表

2001年06月14日 00時38分更新

文● 編集部

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新製品である『HancomOffice 1.5』は韓国ではすでに5月30日に発売、中国語版も6月第1週に発売されている。日本ではさらに辞書やゲームを追加し、6月末から『HancomKDE』のダウンロードサービスを開始、製品は7月末から8月には発売するそうだ。現在はまだ開発が続けられており、動作環境や価格、次期『Do Office』についての詳細は未定。開発環境に『Red Hat Linux 7.1』を使用しているので、『Red Hat Linux 7.1』での動作は間違いない。また、ハンコムリナックス(株)では『Vine Linux 2.1CR』での動作も確認している。

韓国HancomLinux CEO、Park氏。手にしているのは韓国版『HancomLinux 1.5 Delixe』。独自のディストリビューションとカスタマイズしたKDE『HancomKDE』、『HancomOffice』が収録されている。日本では『HancomOffice』と『HancomKDE』を『Red Hat Linux 7.1』とバンドルすることを検討中。

Linuxで用いられるオフィススィートとしては、米Sun Microsystemsの『StarOffice』や米Turbolinuxの『Applixware Office』も有名だが、『HancomOffice』との違いについてPark氏は、「ハンコムリナックス(株)ではKDEのようなオープンソースで広く用いられているソフトウェアを用いることで、一般的なLinuxデスクトップ環境とシームレスな製品を提供することができる」としている。ハンコムリナックス(株)社内では、すでにほとんどの社員がデスクトップ環境としてLinuxを使用しており、「社長秘書でさえLinuxで仕事をしている。そのような環境で開発したLinuxデスクトップなので、ユーザーのニーズには十分に答えることができる」(Park氏)と自信をのぞかせた。

また、韓国HancomLinuxはディストリビュータとしての事業も展開しているが、日本でのディストリビュータ事業の展開はないという。Park氏は「地域によってそれぞれ強いディストリビュータがあるので、日本であればレッドハット(株)とのアライアンスを強化する」、また「日本法人は株式会社組織であり、単なる連絡組織ではない。レッドハット(株)との戦略的な提携を生かし、製品の規格には日本的なものを加えてゆく」と語った。

次期バージョン『HancomOffice 2.0』

次期バージョンである『HancomOffice 2.0』では、Microsoft Officeシリーズとの互換性をさらに強化し、

  • 『HancomSheet』のマクロ対応
  • 『HancomPresenter』のPowerPointファイル読み込み/保存サポート
  • 『HancomPainter』ではレイヤをサポート、PhotoshopやGIMPで作成したファイルの読み込みにも対応
  • 『HancomWord』のQt対応

といった変更が加えられる予定。

8月にβ版を発表、9月発表予定の『Windows XP』互換のための作業を経て10月には製品版を発売する予定。すでに『HancomOffice 1.5』を購入した人には、FTPでの無償アップグレードサービスおよび有償のアップデートCD-ROM販売を行なう。また、来年にはMac版の発売も計画されているという。「今までの1年と最近の1カ月での開発速度はまったく違う。これから発表する製品はさらにすごいものになるでしょう」(Park氏)とのことで、今後の展開が非常に楽しみだ。

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