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ハンコムリナックス(株) 代表取締役 朴 相(バク サンヒョン)氏。LinuxWorld会場にて |
10月31日~11月1日、東京ファッションタウン(TFTホール)にて、ビジネスにフォーカスしたLinuxイベント「LinuxWorld Conference&Demo/Tokyo 2000」が開催された。主催は(株)IDGジャパン。2日目の11月1日午後、韓国のハンコムリナックス(株) 代表取締役 朴 相(バク サンヒョン)氏は、日本のLinux関連メディアと会見し、Linux用のOfficeスイート「HancomOffice日本語版」(使用許諾書に記載されている製品名は「HancomOffice」だが、パッケージには「HancomOffice日本語版 1.0J for Linux」と記載されている)についての説明を行なった。その際当日発売された同製品も配付された。ここでは、パッケージが発売されたばかりのHancomOffice日本語版の試用レポートを朴氏の話を交えつつお届けする。
製品構成
HancomOffice日本語版は、韓国のハンコムリナックス(株)が開発したLinux用のオフィススイートだ。価格は1万2000円。製品構成は以下のとおりである。
- ワードプロセッサ「HancomWord R5」
- 表計算ソフト「HancomSheet1.0」
- プレゼンテーションソフト「HancomPresenter1.0」
- ペイントソフト「HancomPainter1.0」
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製品に付属するランチャ。左からワープロ、表計算、プレゼンテーション、ペイント、ハンコムリナックス(株)へのリンクとなっている |
この中で、ワードプロセッサであるHancomWordのみが先行開発されていたので、バージョンが「R5」になっている。
以前HancomWordのレポートをお届けしたことがあるので、覚えている方もいらっしゃるだろう。そしてほかの製品だが、なんとこの5月以降に開発したという。現在11月なので、足かけ4カ月で表計算、プレゼンテーション、ペイントソフトを開発したことになる。なお、HancomWordのみはWineを使っているが、ほかの製品はQtを使用している。そして、HancomWordも次のバージョンからはQtを使ったものになるとのことだ。朴氏によると、ハンコムリナックスはノルウェーのTrolltechと、Qtにおける韓国内の販売代理店契約を行なっているのだそうだ。
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HancomOffice日本語版 |
HancomOfficeの全体的な印象だが、「Windows上のオフィス製品を使ったことのあるユーザーであれば、迷わず使える」というひとことに尽きる。WindowsユーザーがLinuxそのものやLinux上のアプリケーションを使う場合に一番とまどうのが、メニュー構成やボタンの挙動が違う点だろうが、HancomOfficeの製品に限っては、そうした心配はない。逆にいうとWindows的すぎて「Linuxならでは」という面に欠けるわけだが、朴氏によると、当面はWindows的なアプローチで製品を作っていくとのことだ。
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HancomOfficeをインストールすると、GNOMEのメニューにも登録される |