カシオ計算機の「QV-2400UX」は、従来機「QV-2300UX」(2000年6月発売)の後継となる光学3倍ズームレンズ搭載の211万画素デジタルカメラだ。新たにTIFF形式での記録が可能となったほか、細かな機能アップが図られている。
マイナーチェンジながら練られたスペック
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QVシリーズ伝統の最大270度(下90度、上180度)回転レンズは、カメラを高く掲げて撮影したり、レンズを手前に向けて「自分撮り」などさまざまに使える。 |
QV-2400UXは、光学3倍ズームレンズと211万画素(有効202万)の1/2.7インチ原色CCDを搭載するデジタルカメラだ。基本仕様や本体デザイン(本体色を除く)は従来機(QV-2300UX)とほとんど同じで、今回の機能追加はファームウェアベースのものとなる。追加された機能は以下のとおり。
- 「ベストショット」のシーン追加機能(ベストショット機能自体はQV-2300UXにもある)
- TIFF形式での画像記録
- 再生中の画像を簡単に640×480ドットに(ファイルサイズも)縮小できるワンタッチリサイズ機能
- 画像再生時に明度分布を表示する「ヒストグラム表示」
- 「PRINT Image Matching」への対応
- 別売りのケーブルで接続した携帯電話を使って画像データをメールに添付して送信
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背面の液晶モニタは見やすく、操作性も良好だ。モニタにはベストショットのメニューを表示させているが、画像で選択するシーンモードは非常にわかりやすい。 |
ベストショット機能に関しては「QV-3500EX」のレビューでも触れているが、画像付きメニューで撮りたいシーンを選択すれば各種カメラ設定が行われる撮影機能だ(解説はこちら)。QV-2400UXにおいても、QV-3500EXと同様にCFカードに記録させたシーンデータをベストショット機能で読み込むことができ、本体収納の28種類に加えてCD-ROM添付の36種類のシーンから任意のシーンデータをCFにコピーしておけば選択できる。
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液晶モニタに表示されるメインメニュー(左)、画像データ情報(中央)、今回追加されたヒストグラム(右)。 |
TIFF記録に関しては、JPEG圧縮を行わないためブロックノイズが載ることを極力避けることができるメリットがある。ただし、1600×1200ドットの最高解像度/最高画質においては、JPEGでは750~800KB程度となるがTIFFでは5.5MB程度となり、記録時間もJPEGの5~4秒に比べて約25秒程度となる。しかもJPEGでは撮影後3秒程度で次の撮影が可能となるが、TIFFでは書き込みが終わらないと次の撮影ができない。容量と時間を考えれば普段はJPEGで十分だが、画質の劣化を極力防ぎたいという人には嬉しい機能だ。
