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Domino for Linux徹底紹介

1999年10月21日 00時00分更新

文● 吉川

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当文書は Linux版 Domino R5 "Sneak Preview"版の簡易インストレーション・ガイドです。本バージョンについてサポートは提供されません。

システム要件

  • オペレーティング・システム - Linux カーネル・バージョン 2.2.5 以上、libstdc++ 2.9 以上、glibc 2.1.1 以上。
  • ハードウェア - 486 以上の Linux 稼動システム。Pentium 200MHz 以上推奨。
  • メモリー - 最低128MBのスワップ・パーティションと64MB以上の物理メモリ。128MB以上推奨。
  • ディスク - OSが必要とする量に加え、Domino用に最低500MB以上のディスク容量。

Linux ディストリビューション

  1. RedHat Linux 6.0
  2. TurboLinux 2.x以上(※1)
  3. Caldera 2.2/2.3(※2)
  4. SuSE 6.1(※3)
※1 glibc のバージョンを 2.1.1 にアップデートする必要があります(RedHat6.0のRPMを使用するなど)。

※2 /usr/lib/libstdc++-libc6.1-1.so.2 を /usr/lib/libstdc++.so.2.9.0 にリンクし直す必要があります。

※3 glibc のバージョンを 2.1.1 にアップデートする必要があります(RedHat6.0のRPMを使用するなど)。

注意事項

本プレビュー版では、Domino R5.x で提供されるサービスのうち、DECS, および ORB のサポートはありません。 JVMはIBM Alphaworks のアルファ版を使用しており、既知の障害があります。JVMを無効にするには /opt/lotus/notes/latest/linux/Notes.jar を別の名前にリネームしてください。正式出荷版では、他のプラットフォーム上と同様のすべての Domino R5.x サービスが利用可能になる予定です。

多くのディストリビューションでは、NNTP, SMTP, IMAP, POP3, HTTP といったサービスがデフォルトで有効になりますが、これらのサービスは Domino によって提供されるので、無効にしておかなければなりません。IMAP と POP3 は /etc/inetd.conf を編集して pop3 と imap のエントリをコメント・アウトするのが一番簡単です。SMTP, NNTP, HTTP については各ディストリビューション付属の専用ユーティリティを使って無効にしてください。

インストール手順

1.httpd, Sendmail の自動起動を禁止する

Domino は HTTP サーバー、およびメール・サーバーの機能を持っているため、重複した Linux のサービスが起動しないようにします(Sxxxx => Kxxxx にリネーム)。もしくは各ディストリビューションの専用ユーティリティを利用してください。

# cd /etc/rc.d/rc5.d/       (runlevel = 5 のとき)
# mv S85httpd K85httpd       (数字部は環境により異なります)
# mv S80sendmail K80sendmail    (同上)
Caldera の場合は、Sendmail ではなく、mta を止めるようになります。 
# mv sXXmta kXXmta

2.httpd, Sendmail のサービスを止める

先の処理は再起動後にサービスを上がらなくするためなので、現在動いているサービスを停止します。

# /etc/rc.d/init.d/httpd stop
# /etc/rc.d/init.d/sendmail stop  (Caldera では mta stop)

3.グループとユーザーを追加

グループ notes を追加します。

# groupadd notes

(Caldera の場合、groupadd -g 500 notes となります: 500=gid)

グループ notes に属するユーザー notes を追加します。

# useradd notes -g notes

4.Domino コードを解凍

導入元メディアである CD-ROM をマウントします。

# mount /mnt/cdrom

tmp ディレクトリに CD-ROM 上の Domino コードを展開します。

# cd /tmp
# tar xvf /mnt/cdrom/5011lis.tar

/tmp/linux ディレクトリが展開されます。

5.Domino のインストール

X Window 上のコンソールで作業している場合、ウィンドウのサイズが 80桁×24行以上の大きさが確保されるようにしてください。

# cd /tmp/linux
# ./install
========================================= 
   Domino Server Installation
=========================================
Welcome to the Domino Server Installation Program..

<ソフトウェア利用条件>

[Tab] で先に進みます。利用条件の説明に入るのでさらに [Tab] で進みます。任意のキーを押しながら条文を読み進めます。

Press the Escape key to go back to the previous screen
 or
Press the Tab key to continue... 

ここで[Tab] を押します。

>>> Do you agree to the terms of the license agreement? [Yes]

[Tab] を押します。次にインストレーションのタイプを選択します。

<インストレーション・タイプの選択>

>>> Select Setup Type: [Domino Mail Server]
             [Domino Application Server]
             [Domino Enterprise Server

セットアップ・タイプは Mail Server, Application Server, Enterprise Server の3種から選択できます。選択肢のトグルにはスペース・キーを使います。ここでは Application Server を選びます。確定したら [Tab] で進みます。

<プログラム・ディレクトリの指定>

プログラムをインストールするディレクトリ・パスを指定します。デフォルトは /opt/lotus です。

Current program directory setting : /opt/lotus

変更する場合、[Enter] キーで編集モードに入ります。確定したら [Tab] キーで進みます。

<Domino サーバーの実行数を指定>

>>> Do you want to run more than one Domino Server on this computer? [No ]

<データ・ディレクトリの指定>

Current data directory setting : /local/notesdata

変更する場合、[Enter] キーで編集モードに入ります。確定したら [Tab] キーで進みます。

<Domino の Linux ユーザー名/グループ名の指定>

Current UNIX user setting : notes

[Tab] キーで進みます。

<インストール条件の確認>

Your configuration of the install program is complete.

[Tab] キーで進むと、インストール条件の確認画面が表示されます。

Installation settings:
Installation type : Domino Server
Program directory : /opt/notes
Data directory   : /local/notesdata
    UNIX user : notes
    UNIX group : notes

[Tab] キーを押すと、ファイルの転送が開始されます。

<インストール完了>

Installing...
The installation completed successfully.
Please be sure to login as the appropriate UNIX user
before running Domino - Do not run as root.

インストール完了時に表示されるメッセージは重要です。Domino は作成した Linux ユーザー(notes)から実行されなければなりません。 root ユーザーから実行してはいけません。

6.Domino Server Setup の起動

ユーザーを root から notes に切り替え、カレント・ディレクトリを notesdata ディレクトリにした状態から、httpsetup を実行します。

# su notes
$ cd /local/notesdata
$ /opt/lotus/bin/http httpsetup

これで HTTP Web Server started の表示が出れば起動完了です。

サーバー構成ツールの実行

ネットワーク上のクライアントのブラウザから Domino サーバーのポート 8081 にアクセスします。(http://xxx.xxx.xxx.xxx:8081)

下図セットアップ画面から Domino Server を構成します。ここから先は Linux に限らずすべてのプラットフォームに共通の手順です。

Windows 2000 の IE5 からはサーバーのセットアップができない場合があります。

サーバーのセットアップが完了したら Domino HTTP Server がシャットダウンするので、/local/notesdata から /opt/lotus/bin/http を再起動すれば Domino サーバーを利用可能です。

以上

このWebページは、ロータス(株)がLinuxWorld Expo/Tokyo'99にて配布したCD-ROM「Domino R5 for Linux Sneak Preview版」に収録された「installguide.html」および「Domino.gif」を、ロータス(株)の許可を得たうえで、当サイトに転載したものです

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