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古田雄介の“顔の見えるインターネット”第40回

ろじぱらのワタナベさんに聞く、テキストサイトの可能性

2009年01月12日 11時00分更新

文● 古田雄介

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個人サイトでの金儲けはタブーという常識を覆した「Web投げ銭」

―― ろじぱらで特に画期的と思ったのが「Web投げ銭」システムです。ネットでは、個人サイトで金を稼ぐと即座に妬みが発生する傾向がありますが、そこにあえてチャレンジした背景を教えてください。

ワタナベ 「モチベーションの維持」という側面はありましたね。アクセスカウンターがいくら回っても、どれだけの人にどれだけ評価されているのかは見えてこないんです。メールをいただくのは本当に嬉しくて、ほぼすべてに返信していますが、ほかにも自分のサイトの価値を確認する仕組みがあってもいいんじゃないかと思いまして。

 確かに昔から個人サイトは「完全無料」が当たり前で、広告を載せるだけで文句を言われたりします。でも、多少は金銭的に報われるシステムがあってもいいのかなと考えたんですね。

ろじぱらで提唱された「Web投げ銭」。2002年6月に運営をスタートし、現在も受け付けている。ただし、ニフティの個人間決済サービスが終了したため、現在は銀行振り込みと郵便振替のみの受け付けとなっている

―― この試みは成功しましたか?

ワタナベ 開始当初はけっこういただきましたね。でも最近は、かなり落ち着いてしまいまして(笑)

 Web投げ銭システムを実践して気付いたのは、ネットでは小額決済が難しいことです。僕としては10円や20円の小銭を投げてくれれば十分なんですけど、銀行振り込みなどでは10円送るのに手数料が100円かかったりします。すごく無駄が多いので、多くのサイトに広がるにはいくつも課題があるでしょうね。

 そういう意味では、匿名でサイトに応援の意志を伝えられる、だんでぃ氏の「Web拍手」というサービスは現実的で面白いと思っています。


―― ちなみに、個人サイトで生計をたてたいという欲求は起きませんか?

ワタナベ あまりないですね。個人サイトを職業にしたらどうなるのかなと考えたことはありますが、基本的には趣味の範囲ですね。何かの機会にちょっとお金がもらえるならいただきたいですけど。そういう意味で、「ちょい悪フジ」のブログにお呼びがかかったのは新鮮でした。

ワタナベ氏が火曜日の更新を担当している「ちょい悪フジ」ブログ。2006年12月から現在まで毎週更新している

―― では、今の風潮と環境を考えると、個人のネット活動で無難なのは、やはり「名誉欲を満たす」ということなんでしょうか。

ワタナベ モチベーションを保つとしたら、そうでしょうね。お金を稼ぐことを目標に置くなら、多くの場合、普通に仕事するほうが効率的ですし、敵も作りませんからね。

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