Azureでできること
Azureでは、基本的なサービスとして
- Live Services
- .NET Services
- SQL Services
- SharePoint Services
- Microsoft Dynamics CRM Services
の5つが提供される。
Live Servicesは、現在のLive Mesh(日本ではサービスは正式開始になっていない)などのWindows Liveの機能を利用するためのLive Frameworkに対応するサービスだ。これを使うことで、データの同期機能などをクライアント側に追加できる。Live Services自体はシステム独立であるため、PHPなど他のシステム経由で利用することも可能だという。
.NET Servicesは、.NETをクラウドで利用するためのもので、かつてZurichというコードネームで呼ばれていた。たとえば、シングルサインオンを可能にするユーザー認証などがここに含まれる。また、サービス同士を接続するService Busと呼ばれる機能やワークフローコントロールも提供される。
SQL Servicesは、SQL Serverを使ったデータサービスだ。これもかつてはSQL Server Data Services(SQL SDS)などと呼ばれていたもの。
SharePoint ServicesとMicrosoft Dynamics CRM Servicesは、オンラインサービスであるSharePoint OnlineとMicrosoft Dynamics Onlineのユーザーインターフェイス部分を含まないコア機能のみを提供するもの。これにより、Azure上で動作するアプリケーションは、これらの機能を部品として利用できるようになる。
これらのサービスの下に来るのがWindows Azureだが、これは、仮想環境の中で動作しているWindows Server 2008だという。大規模なデータセンターを構築するための基盤として作られたもので、強化されたHyper-Vや仮想化されたストレージ、システム配置のための「ファブリックコントローラ」などからなる。これはかつて「Red Dog」というコードネームだった。簡単にいうと、ユーザーにWindows Azureとして提供されるのは仮想マシンの中で動作するWindows Server 2008とそこから利用できるサービス、そしてストレージのシステムである。
Liveサービスも利用可能に
このWindows Azureに加えて、マイクロソフトは既存のLive系やオンライン系のサービスも同時に提供する。それが、
- Windows Live
- Office Live
- Exchange Online
- SharePoint Online
- Dynamics CRM Online
のサービスである。これらは、それぞれ独立したサービスとして運用されているが、Azureとの連携が可能となる。
(次ページ、データセンターに構築された「鏡像」へ続く)