北海道に来てはや5日。この日は基本的に車検しかないのだが、やることが少ないかと言えばそうでもない。明日のセレモニアルスタートに笑顔で立つためには、この車検に合格することが絶対条件だ。記事としては地味かもしれないが、裏方にとってはこれが予選みたいなもの。ドライバーを気持ちよく送り出すために、安心して車検を受けられるよう準備を進めるのである。今回はいかにして車検を受けたかをお伝えしよう。
ラリージャパン参戦5日目 10月29日
9:00 競技車両の車検準備
昨日、行なった車検準備の続きからこの日はスタート。車検でチェックされるのは、エンジン、ボディ、ドライバー、コ・ドライバー(ナビゲーター)装備品など、ほぼすべてのパーツと車両全体になる。
我がチームの競技車両2台は、N4クラスにエントリーしていて、このクラスは2Lターボ×4WDマシンで競われる。したがって自然と、ランサーエボリューションとインプレッサの2車種によるバトルが繰り広げられる。改造範囲は狭く、エンジン本体や補器類はノーマルのままで、ミッションやデフは指定部品への変更は可能だ。
チームスタッフはこの規定に沿って、車検に対応しない箇所をチェックしたり、必要な部品の取り付けを行なった。ランサーエボリューションX(エボマガASCII.jpランサー)は、今回が初ラリーとなるので、簡単に車検に合格することができるのか、多少の不安を残していた。一方のランサーエボリューションIXは、今夏のAPRCラリー北海道(アジアパシフィックラリー選手権)に出場しているので、問題なく車検をパスすると思われる。
車検前に、ともに今年から4WDクラスのコントロールタイヤ(グリップ力に制限のあるタイヤ)となったピレリタイヤを装着。
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