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XPサポート終了間近! Vistaに急げ! 仮想化が便利!

マイクロソフト、クライアントの仮想化について語る

2008年10月27日 04時00分更新

文● 新 淳一/企画報道編集部

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 マイクロソフトの仮想化戦略の売りは、「Microsoft Virtualization 360」という戦略名が示すとおり「全方位」だ(関連記事)。マイクロソフトなら、サーバーからデスクトップ、アプリケーション、プレゼンテーションと、あらゆるレイヤーで仮想化を実現できるというわけだ。

東條英俊氏

マイクロソフト ビジネスWindows本部 マネージャーの東條英俊氏

 Hyper-VやSystem Centerについてはこれまでも説明する機会が多かったので……、ということで、10月24日、クライアントサイドの仮想化について説明するプレスセミナーが開かれた。

 マイクロソフト ビジネスWindows本部 マネージャーの東條英俊氏は、「PC環境を考えたとき、ハードウェア、OS、アプリケーション、データやユーザー設定といったレイヤーは、それぞれ密接な結びつきがあります。しかし、ユーザーの立場からは、これが弊害になることがあります」と切り出した。

 通常、企業ユーザーはPCを4年から5年のサイクルで交換するが、たいていはハードウェアからOS、アプリをすべて同時に見直すことになる。それぞれに密接な結びつきがあり、切り離せないためだ。OSだけアップグレードするとか、アプリケーションだけを交換したいというニーズがあるにもかかわらず、なかなか対応できないという実態がある。「そこで仮想化テクノロジーを用いて、結びつきを解放する、というのが仮想化の本当の狙いになります」と東條氏は語る。各レイヤーを切り離すことで、Windows Vistaや、Windows 7という次世代のOSを見据えた新しいアプリケーションの移行(更新)方法が見えてくるという。

OSとアプリケーションの切り離し

クライアントの仮想化技術である、Application VirtualizationとWindows Server 2008のTerminal Servicesは、OSとアプリケーションの切り離しの部分を担う

App-Vせんべい

Application Virtualizationが収まったディスク。というのはウソ。最近、マイクロソフトが配っている販促品のソフトせんべい

 各レイヤーを切り離すと、アプリケーション更新の投資を平準化できるというメリットも生まれる。従来、PCの入れ替え時に更新コストが急増していたものが、仮想化により、平準化できるというわけだ。「アプリケーションの仮想化こそ、次世代のアプリケーションの移行に関する新しい手法」(東條氏)だというのがマイクロソフトの考えだ。

アプリケーション更新の投資平準化

アプリケーション更新の投資平準化

(次ページ「クライアントの仮想化を実現する2つの技術」に続く)

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