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「地図+チャット」のマッシュアップに100万円! (2/3)

2008年10月21日 04時00分更新

文●小橋川誠己/企画報道編集部

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地図だけじゃない! 多彩な受賞作品の顔ぶれ


Mashup Awards 4

Mashup Awards受賞者の顔ぶれ

 「Chamap」はマッシュアップの王道であるGoogleマップを使ったサービスだが、Mashup Awards 4の受賞した作品は実に多彩なラインナップとなった。優秀賞を受賞したのは次の作品だ。


●優秀賞/Technology賞(Sun Microsystems賞)
「Newsgraphy」 浜本階生氏

 Yahoo!ニュースに掲載された記事を分類し、ページビューに応じた分布図を生成するサービス。「政治」「社会」といったジャンルごとにどのようなニュースが話題になっているのかを視覚的に把握できる。カレンダーから過去の傾向をつかむこともできるので、時間軸による変化も分かる。「新しい情報の見方を教えてくれるセンスを感じる作品」(主催者)との評価。


●優秀賞/Business賞(RECRUIT賞)
「モバロケ」 クリエイトシステム

 3キャリア対応のケータイ用Webサイトを携帯電話端末だけで制作できるASPサービス。「単なるケータイサイト作成ツールではおもしろくない」(クリエイトシステムの太田憲治代表)との考えから、マッシュアップ機能を付けた。サイトに掲載するための住所から地図を組み込んだり、乗り換え案内や天気予報といった便利な情報を表示できる。「携帯電話だけで始められる実用的かつ有望なサービス」(同)と評価された。


●優秀賞
「emo[エモ] - ブログを書いたら自分がわかった!」 株式会社クロスワープ

 ブログ本文の内容からブログの「顔」を生成してくれるサービス。顔のパーツのパターンと色の変化により、「ほぼ無限な組み合わせ」(インターネットマーケティング事業部の鈴木修一氏)で顔を作ってくれる。レポート機能も充実しており、審査員からは「今後の発展性を感じさせる本格的なマッシュアップ作品」と評価された。


●優秀賞
「MASHUP×CROSSWORD」 チームオクヤマ

 WikipediaやホットペッパーなどのWebサービスからクロスワードパズルを作成してくれるサービス。「細部までこだわった」(チームオクヤマの奥山 晋氏)という完成度の高さと、「大人が遊べるサービスを」との想いから生まれたクロスワードパズルという独自の発想が受賞の決め手となった。



 授賞式では今年の傾向について、「作りたいものありきで、そこにマッシュアップが絡んでくるものが多い」「既存のサービスにマッシュアップを加えるケースが増えた」とのコメントがあった。その言葉どおり、「Mashup Awards」ではあるが、受賞作品には単にWebサービスのAPIを組み合わせた「マッシュアップが目的」のサイトではなく、実用的で使ってみておもしろいサービスが多い印象だ。

 近頃では逆に“マッシュアップ”という言葉をあまり耳にしなくなるほど、Webサービスを自分のサイトやアプリケーションを作る際に利用することが当たり前になっている。Web開発者として次にどんなサイトやアプリケーションを作るか?――受賞作をはじめ膨大なマッシュアップ応募作品が掲載されているMashup Awards 4のサイトに、そのヒントを求めてみてはどうだろうか。

Mashup Awards

授賞式の後、会場では懇親会が開かれ、エンジニア/デザイナーらが受賞者を囲み交流した。写真は懇親会のメイン・ディナー「マッシュアップ・ホットドック」。好みの具を組み合わせて自分で作る

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