このページの本文へ

古田雄介の“顔の見えるインターネット” 第33回

幽霊に会うマナー教えます メガ恐怖サイト「路地裏」

2008年09月29日 16時37分更新

文● 古田雄介

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

数多の恐怖を体験するも、拒まず

── レポートを読むと、心霊スポットで様々な霊体験をされていますね。それは、やはり怖いですか。

Tokyo-Power いや、そりゃもう怖いですよ(笑) まず最初に鳥肌が立って、「マズイ!」と直感するんです。

 読者から教えてもらった埼玉県の「■木神社」という場所がありまして。車で現地に向かったのですが、到着した瞬間に嫌な汗が出てドアが開けられませんでした。勇気を振り絞って何とか外に出ると、首に生ぬるい空気がからみついたのが分かりました。そのまま鳥居付近までくると、急にその空気が首をしめつけてきたんです。

 たまらずに一歩下がって、状況を打破するために読者からの情報を必死で思い返すと、その神社は鳥居付近で首つり自殺した人の霊が出ると書かれていたことに気付いて。それで余計怖くなったんんですけど、なんとか数枚の写真を撮ってすぐに帰りました。

 足音みたいな現象は慣れていますが、自分の身に何かが迫ってくるというのは、やはり恐いですよね。

http://www.roji-ura.com/reports/sakura1.html

現場に到着してから、常に鳥肌が立っていたという「■木神社」のレポート。路地裏のメインコンテンツのひとつである「戦慄の心霊スポット」からたどれる。何もせずに即帰りたいという気持ちと戦いながら取材を敢行した、苦心の作だ


── 犬は見慣れていても、自分に向かって襲いかかってきそうな猛犬は恐ろしいという感じですね。一番恐ろしかった体験はどんなものがあるんでしょうか。

Tokyo-Power 神奈川県にある、心霊スポットとして有名な橋での体験ですね。その橋を渡っていると、まず腹痛が始まったんです。そして、誰もいないはずの背後に強く気配がしたんですが、僕は基本的に臆病なので振り向けなかったんです。

 とにかく橋を渡りきろうと、キリキリする腹を押さえながら、忍び足から小走りに変えて速度を速めていきました。ようやく向こう岸に着いたと思ったら、後ろからドンッ、とかなり強い力で背中を押され、つんのめりそうになったんです。でも、振り返っても誰もいなかったんです。

 あのとき、橋を渡りきるまでの戦慄はちょっと味わったことがなかったですね。

http://www.roji-ura.com/taiken/kanrisya.html

読者からの投稿作品も読める「恐怖体験談」 その中の「私の体験談」第十八話で「橋」の恐怖体験が詳細に綴られている


── そういった体験は高確率で発生するのですか? その後にダメージが残るようなことはあるんでしょうか。

Tokyo-Power およそ1割くらいの心霊スポットで体験していますね。ただ「霊障」や「憑依」といった後に残る現象は、意外にないように思いますね。たしかに肩が急に重くなったり、現場に到着してしばらくは目が回ったとかそういう経験はありますけど、霊の仕業とは考えていません。偶然の重なりはたくさんありますから、細かいことをいったらきりがないんですよ。


── なるほど。その考え方は、徐霊を一切しない姿勢と共通しますね。

Tokyo-Power 帰宅したら粗塩を振っていたときもありましたが、今はなにもしていません。そもそも僕は自ら進んで心霊スポットに足を運んでいるわけです。

 それにも関わらず、自分の体を霊から守るっておかしいなと思いまして。心霊スポットに出向いた結果は全部受け入れようかなと考えているんです。たとえば地縛霊が誰かに取り憑いて成仏するのであれば、それに利用されてもいいんじゃないかなと。

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン