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注目のクーラーマスター製PCケース「HAF 932」を検証!

2008年09月13日 23時00分更新

文● G&D Matrix 松枝清顕

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High Air Flowをチェック(メッシュ仕様オープンベイ編)

 通気性の良いメッシュ仕様の5インチオープンベイは全6段。光学ドライブ複数搭載やファンコントローラーなどのドライブベイアクセサリーが最大6台搭載できるというセールストークは一昔前の事。現在は好きな場所にドライブが搭載できる“フリーレイアウト”が主たるコンセプトとなっている。
 装着はネジ不要のツールフリーで、ワンプッシュボタンを押す事によりドライブ側上段ネジ穴部分2カ所にツメがロックされる。装着感は良好で、がたつきは気にならない。
 また3.5インチオープンベイは、付属のマウンターと専用メッシュシールドを使い、5インチ1段が排他使用となる。

ワンプッシュボタン

ツールフリー仕様のワンプッシュボタンユニット部。下段ネジ穴部を利用して通常通りネジ留めも可能となっているが、残念ながら付属のミリネジではワンプッシュボタンのユニット部にネジのヘッドがぶつかってしまい、この状態ではネジ留めができなかった。どうしてもネジ留めをしたい場合は、別途ヘッドの小さいミリネジを用意するか、ボタンユニット部を外す必要がある

3.5インチオープンベイ用のマウンターと専用メッシュシールド。メッシュシールドは、前面パネルを外すことなく両側のツメを内側に押し込む事で簡単に着脱が可能。ちなみに5インチメッシュシールド同様、防塵フィルタ等の埃対策が施されていない点は残念

High Air Flowをチェック(完成度の高いHDDドライブベイ編)

 内部HDDドライブベイは5段。いずれもABS樹脂製リムーバブルカートリッジ式を採用しており、ケース本体からの着脱は容易なレバー式で使い勝手が非常に良い。
 肝心なHDDとリムーバブルカートリッジユニットの装着に関しても同様、弾力がありつつも硬質なゴム製ブッシュを介した4箇所のピンがHDDのネジ穴全てをガッチリとホールドしてくれる。
 装着感に不安も無く、クーラーマスターではHDD搭載部分に関しては、新しいモデルをリリースする毎に、着実に完成型に向け進化していると言って良いだろう。
 また内部HDDドライブベイの真横にレイアウトされた赤LED仕様前面230mm吸気ファンは、ケース内部に外気を取り入れるだけでなく、当然HDDへの直接冷却にも貢献している。
 ひとつ念頭に置きたいのが、HDDの搭載位置だ。全ての段に搭載する場合には選択の余地が無いが、例えば2台のHDDを搭載させる場合は最上段と最下段でより多くの風量を感じることができた。
 これは大口径230mmファンのデメリットで、中心のモーター占有直径部分からは当然の事ながら風量のロスが大きく、いわゆる“台風の目”状態となっているため、風量をあまり感じる事ができなかった。よってファンの中心部に位置する上から3段目部分をなるべく避けるようにHDDを搭載させる事でより多くの風量を得ることができる点を留意しておくと良いだろう。

リムーバブルカートリッジ

リムーバブルカートリッジはフレキシブルなABS樹脂製。HDD装着は“曲げ”を利用し4箇所のピンがネジ穴をホールドして完了、ネジは一切使用しないが不安感は皆無。リムーバブルカートリッジユニットとピンの間にはゴムブッシュが装着され、駆動振動を本体側に伝えにくくする“アンチバイブレーション”仕様に

HDDトレイ

最大5台のHDDが格納可能。本体受側にリムーバブルカートリッジをスライドさせ、レバーでロックをすれば完了。HDD横置きレイアウトはメンテナンス性が良好で、非常に扱いやすい

HDDトレイ

HDD同士の間隔は実測値で約10mm。この手の方式を取るシャドウベイでは隙間に余裕がある部類に入るだろう。230mmファンがHDDの冷却に貢献しているが、より多くの風を当てたい場合は、風量のロスが大きい3段目を避ける方が賢明

前面吸気230mmファン

赤LED仕様前面吸気230mmファンはゲーマー向けの主張? 着脱も可能で前面パネルを外すと4カ所のテーパーネジが見える。回転数700rpm、騒音値19dBAはさすがに静かだが、その分風量は決して多いとは言い難い。なおメーカーのスペックを見る限り、風量の開示はされていない

(次ページへ続く)

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