ブラザーが10月上旬に販売するA3対応のインクジェット複合機「MFC-6490CN」は、SOHOの現場であれこれと役立ってくれるであろう1台だ(関連記事)。今回は発売前に実機が手に入ったので、目玉のひとつであるA3のスキャンとコピーを重点的に試してみた。
「A3複合機が欲しい!」が……
DTPデザイナー、カメラマン、CADオペレーター、編集者など、クリエイティブ業界におけるSOHOの現場で、ときとして必要になってくるのがA3のプリント/コピー/スキャンだ。
編集の話で恐縮だが、A4見開きの雑誌を作る際には、A3対応のスキャナー&コピー機が要所で活躍してくれる。例えば、過去の雑誌をあさって資料を集める場合、A3対応機なら雑誌を開いたままコピーできるため少ない印刷回数で済む。しかも見開きのままで見られるので、ラフレイアウトを書く際、「デザインをどういう方向性に持っていこうか」と比較検討しやすい。
そうして書いたラフレイアウトをライターやデザイナーに送るときにも、A3スキャナーがあれば1回だけで取り込める。左ページ、右ページと別々に取り込んだうえ、Photoshopなどで1枚に合成……と面倒くさいことをしなくても済むのだ。さらにSOHOに限らず、小規模な販売店でも「今度の商品は売れそうだから、店頭POPを目立つA3で刷りたい」といったような声があるだろう。
そうしたニーズを今まですくってきたのはA3対応のレーザー複合機だったが、一方でSOHO/自営業にとって安くても20万円台からというA3レーザー複合機はなかなか手が出しにくいもの。特にたまにしかA3を使わないとなれば、費用対効果を考えて「A4複合機でガマンするか……」と思ってしまう。
普段はA4でも足りるけど、やっぱりA3があったほうが便利。でもコストはかかるし、どうしよう──。そんな悩めるユーザーの福音となるであろう存在が、このMFC-6490CNなのだ。