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モバイルノートの新時代を開く渾身の意欲作

APR: MacBook Air

2008年07月30日 18時00分更新

文● 今井 隆、柴田文彦、MacPeople編集部

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新技術はBluetooth 2.1+EDRのみの堅実な内容

 先進的なデザインとは対照的に、Airのアーキテクチャーは極めて保守的な作りであり、ほぼ1世代前のMacBookと同じ。技術的に目新しい点と言えば、「Bluetooth 2.1+EDR」を採用した程度だ。

 このBluetooth 2.1+EDRで新たに追加されたポイントは2つ。ひとつは、ペアリングのための仕組みが拡張されたこともうひとつは、低ビットレート製品向けの省電力機能が強化されたことだ。

 従来のペアリングは、4桁以上の数字を一定時間以内に入力するPINコード認証というシステムが導入されていた。2.1では新たに「SSP」(Simple Secure Pairing)という技術によって、複数のペアリング方法をサポートしている。PINコードを自動生成してボタンひとつで認証を行う方法や、近接通信技術(NFC)を使って機器をかざすだけで認証を行う方法(SuicaやEdyに近い)にも対応する。

 省電力機能は、フィンランドのノキア社が開発した「Wibree」技術を導入しており、従来の10分の1程度の消費電力での動作を実現。これによって携帯電話や携帯ゲーム機、キーボード、マウスなどの電池駆動デバイスの動作時間を延ばすことができる。

 このBluetooth関連以外MacBook Airに目新しい技術が搭載されていない理由は、特殊な部品を多用する設計と高い生産性を両立するために、あえて成熟したアーキテクチャーを採用したと考えられる。逆に言えば、Airのアーキテクチャーはまだ進化の余地が多く残されているのだ。45nmプロセスの新プロセッサー「Penryn」の低電圧動作版や次世代のチップセットの採用を含め、今後のMacBook Airの進化が楽しみなところだ。

 ハードディスク(SSD)交換の手順

MacBook Air

【1】MacBook Air本体の裏側のネジをすべて外して内部にアクセスすると、ハードディスク(SSD)は向かって左上にあり、周囲の4つのネジでロジックボードに固定されている

MacBook Air

【2】ハードディスクの上を通っているUSBや音声の信号を束ねたリボンケーブルを外すためコネクター部を引き抜く。【1】の囲み部分で、別のリボンケーブルと粘着テープで接着されているのでゆっくりとはがしていこう

MacBook Air

【3】リボンケーブルを外した状態。ハードディスクを止めているのは、4つのネジだ。写真はわかりやすいように、左側のUSBや音声出力のコネクターモジュールを外しているが、ハードディスクを換装するにはケーブルを抜くだけでいい

MacBook Air

【4】実際には、【3】の右上のネジはカバーで隠されている。カバーを取り除いてネジにアクセスしよう。その際、ハードディスクの外枠に設けられた溝に挟まっているリード線も外しておくこと。ハードディスクを外す場合は、外枠を持ち上げて、周辺のラバーごと下から引き出せばいい。各所に粘着テープが使われているので若干力を入れる

【5】ハードディスクは写真のように、外枠がラバー、上底面がスポンジで保護されている。換装する場合は、ラバー、スポンジとも取り外す必要がある。ハードディスクの裏面(右)の黒い部分はビニールテープで、これでハードディスクとリボンケーブルを固定している。ケーブルが非常に抜けやすいので、換装後には忘れずにビニールテープを張り替えること

MacBook Air

【6】今回は、iPod classicの80GBモデルが内蔵する1.8インチハードディスク(右)をMacBook Airに換装した。いずれもパラレルATA接続なので、換装後も問題なく動いた。作業はMacBook ProやiMacよりは簡単だ

なお、より詳しい換装手順は「あくまで自己責任! MacBook Airの内蔵ドライブ交換法」に掲載されている。


(次ページに続く)

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