新技術はBluetooth 2.1+EDRのみの堅実な内容
先進的なデザインとは対照的に、Airのアーキテクチャーは極めて保守的な作りであり、ほぼ1世代前のMacBookと同じ。技術的に目新しい点と言えば、「Bluetooth 2.1+EDR」を採用した程度だ。
このBluetooth 2.1+EDRで新たに追加されたポイントは2つ。ひとつは、ペアリングのための仕組みが拡張されたこともうひとつは、低ビットレート製品向けの省電力機能が強化されたことだ。
従来のペアリングは、4桁以上の数字を一定時間以内に入力するPINコード認証というシステムが導入されていた。2.1では新たに「SSP」(Simple Secure Pairing)という技術によって、複数のペアリング方法をサポートしている。PINコードを自動生成してボタンひとつで認証を行う方法や、近接通信技術(NFC)を使って機器をかざすだけで認証を行う方法(SuicaやEdyに近い)にも対応する。
省電力機能は、フィンランドのノキア社が開発した「Wibree」技術を導入しており、従来の10分の1程度の消費電力での動作を実現。これによって携帯電話や携帯ゲーム機、キーボード、マウスなどの電池駆動デバイスの動作時間を延ばすことができる。
このBluetooth関連以外MacBook Airに目新しい技術が搭載されていない理由は、特殊な部品を多用する設計と高い生産性を両立するために、あえて成熟したアーキテクチャーを採用したと考えられる。逆に言えば、Airのアーキテクチャーはまだ進化の余地が多く残されているのだ。45nmプロセスの新プロセッサー「Penryn」の低電圧動作版や次世代のチップセットの採用を含め、今後のMacBook Airの進化が楽しみなところだ。
ハードディスク(SSD)交換の手順
なお、より詳しい換装手順は「あくまで自己責任! MacBook Airの内蔵ドライブ交換法」に掲載されている。
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